「よっし、いっちょやるか」
そう言って指を鳴らしながら喧嘩の輪に入りかけたルフィを
「ちょっと待てよ」
サンジが肩に手をかけて止めました。
何だと怪訝な顔で振り向いたルフィをぐいっと引き寄せサンジはその前に出ます。
「船長自らやるまでもねえよ。オレが行くからおまえはそこで見てろ」
ぽんと軽く叩いてルフィを離すと、サンジは勢いよく飛び出しました。
「え、ちょっと待って・・・」
何か言い返す間もありません。じゃあオレもと言いかけた声は口の中で消えました。
「ゾロ!サンジ!」
サンジの突入をきっかけに均衡の輪が崩れました。
手に手に武器を構えた男たちが一斉に2人に飛びかかります。
いきなりの騒ぎに人々は混乱し、口々に叫びながら逃げ惑います。
それに追い縋り殴りかかろうとする男をサンジが蹴りとばしました。
「しっかりやれよ、クソ剣士」
「てめえこそな、ラブコック」
斧を振り回す男の背に一撃を食らわせながら、ゾロも答えます。


2人はお互い視線を交わしません。
それでも気配を読み合ってるのでしょうか、背中合わせのまま、
敵を蹴り、斬り倒していく息はぴったり合っています。
「オレはもう8人倒したぜ」
「奇遇だな、オレもだ」
憎まれ口を叩きあいながら、それなのにどこか楽しそうです。
それはもう、見ているルフィが地団駄踏みたくなるほどに。


「ゾロ!サンジ!オレもやる、そこに入れろ!!」
あまりに楽しそうな様子に体をうずうずさせながら叫んだルフィでしたが、
「いいからおまえはそこにいろ、ルフィ」
「ああ、このクソまりもの言うとおりだ。そこで見てろよ、ルフィ」
あっさり却下されてしまいました。
2人はそのまま、何だとだの、邪魔だだの言い合いながら、男たちを倒しています。


「ゾロぉ〜、サンジぃ〜・・・」
何だか2人の間に入り込めない気分です。
何でゾロとサンジはあんなに気が合っているんでしょうか。
実はすごく仲が良いんじゃないでしょうか。
「2人の馬鹿野郎〜〜」
え〜〜ん。
一人ぽつんと取り残されてしまったルフィの叫びが辺りに空しく響くのでした。



END








あらあら、ZS(もしくはSZ)で終わっちゃいましたね〜。
せっかく頑張ってここまで来たのにルフィが蚊帳の外ですよ。
最もこれがバッドエンドかまあまあエンドかは各自の判断にお任せ致します(笑)。
ゾロルな貴女はもう一度チャレンジしてください。