「オマツリ男爵と秘密の島」観てきました!

3月15日(火)某東映劇場に行ってきました。
毎年恒例ワンピース・ザ・ムービーを観るために。
もう6回目なんですね。1回目から毎回前売り買って行ってます。
(最初の時まだあぶあぶしてた末っ子がもうすぐ小3ですから、そりゃあそれくらいにもなりますね。しみじみ・・・)
とは言え、先に一人でこっそり観に行くようになったのは実は去年からです。
去年は「ルフィVSゾロ」の煽り文句にのせられて(苦笑)絶対一人でゆっくり観たかったので。

では、感想を書きたいと思います。
先に申し上げておきますと、私は今回の映画はあまり「好きではない」立場です。
もちろん個人的な意見ですから、楽しまれた方に水を差すつもりは全くありませんので、こんな見方もあるんだと受け止めていただければ幸いです。

えーと。
「オマツリ男爵」楽しかったですよv
え?さっき書いてることと違う?
ええ、でも楽しかったんです。それは本当です。一つの作品としてはいい出来なのではないでしょうか。
まずオープニングの海の色に惹かれました。シーンが移るに連れていろんな色に変わっていくんです。全体的に背景がとっても綺麗だと思いました。
ジャングルの木々やホテルの中、私はアニメの技法は全く分かりませんが、すごく手がかかってますよね、あれって?
あと、他の方の感想でも拝見したのですが、動きがいいと。
そうですね、ちょっとしたとこまで気を配っているようで、細かい動きまですごく自然に感じられました。
例えば、最初にゾロがダンベル振ってるんですが、それがカチャカチャ言うのと一緒にゾロの肩とか頭とかあちこちが動いている。 そんなのが観ていて楽しかったですv

でもなんていうのでしょう、今回は観ている間中、ぼんやりとした霧がかかっているような、 あるいはねっとりとしたゼリーのようなものに包まれているような気がしました。
その理由として第一に絵。
私はあの人物の描き方はあまり好きじゃないな…。
クレヨンしんちゃんみたいにわざと気を抜いた線ですよね。
原作に近いと書かれていたご意見も拝見しました。 表情とかは確かにそういうところもありますが、尾田っちのってすぱっとシンプルな気持ちのいい線じゃないですか?
これは個人の感じ方あるいは好き好きだと思いますが。

そしてストーリー。
確か何分かに一回は笑わせるとか、ワンピの映画史上最高に笑えるとか、そんな煽り文句でしたよね。
どこが・・・・・・????
最初聞いた時はもっとおちゃらけた内容かと、変な路線に行かないように不安でたまらなかったのですが、 正反対の内容にずっと首捻ってしまいました。
それに、ルフィがあんなに苦しむんだという、ある程度のストーリーを先に聞いてなかったらショックだったと思います。

前半はそこそこいつものノリで行きますが、輪投げ辺りから徐々に息苦しくなっていきます。
そうそう、この「地獄の試練」ですが、金魚すくいとか輪投げ。
このような一見他愛もないゲームで競う、しかも相手が都合よくルールを作るのは(金魚すくいの方ね)、すでにDBF、 特にTVオリジナルの「ドッジボール」と「だるまさんがころんだ」で私たちは見てしまってるので、 正直焼きなおしのイメージが無くもありません。
TVオリジナルが無ければまだ新鮮に感じられたかもしれませんが。
でも、金魚すくいはよかったですv
多分ルフィたちの結束がどんなにすごいかを男爵(と我々観客)に見せるためでしょうけど、それぞれが自分の力を発揮します。
ゾロが刀を振り上げて巨大金魚(名前ど忘れ)を斬り・・・いやホームランしました。やっぱり動きが素敵でしたvv 私もそんなゾロを吸い取って 自分の栄養に出来たら・・・・・・と今ふと気付いたらとんでもない欲望を打ち込んでおりました。
ゾロファンの皆様、すみません。ほんの出来心です。

で、問題の輪投げなんですが、(こんなペースで感想かいてたら明日の朝になりそうだ)
ゾロサン、ウソナミコンビで戦い、悪魔の実トリオは休憩中。
ここでルフィが忠告されたとおり、戦いを終えた4人は何だかバラバラになっています。
ナミはウソップに怒り、そんなナミにウソも面白くなく、ゾロサンコンビもトゲトゲしてます。
みんないつもと違います。
ゾロサンがどつきあうのは日常のことですが、輪投げの最中からそれは「互いの足を引っ張り合う」 方向に向かっています。いつもの2人ならこんな陰湿な態度はとりません。「抹茶頭!」「クエスチョン!」てやりとりは傑作でしたけどv
ナミがしつこいくらいウソを無視するのも、サンジが「こんなことになった原因はおまえだ」ってルフィを責めるのも、 ゾロに「応援してなかった奴に食う権利はねえ」とらしくないセリフ吐くのも(食いたい人間には食わせるのがサンジのポリシーでは?たとえ どんな悪態つきながらだとしても。)、 男爵に「仲良し海賊団」と言われて「ハッ冗談じゃねえ」と返すのも、
絶対にみんなこんなことしないし、言わない。
これって島を覆うリリーの力のせいだと解釈していいんでしょうかね。
特に描かれてはいなかったけど、何かしら精神に影響を及ぼすようなもので包んでいてそれに徐々に蝕まれていた、 こう思えば、らしくない行動の数々にも納得いきます。
て言うか、そう思わないとやってられません。辛すぎて。

麦わら海賊団の仲間割れ。
これはしんどかった…。
各々がOPに求めるものの違いだと思うんですけど、私はOPには「ワクワク」とか「ドキドキ」を求めています。
子供と同じですね。
ルフィたちが冒険を繰りひろげるのを一緒になって苦しんだり驚いたりしながら、その先に待つ何かを叶える瞬間、つまり「うわーvv」と 思えちゃうハッピーエンドや大団円を楽しみにしてるんです。
そこにあまり小難しい理屈はいらないように思うのですがどうでしょう?
男爵にしてもものすごく悲しい立場だし、仲間たちも泣きたいくらい可哀相。
だってあんな風に老いては蘇り、を繰り返してたんでしょ。そりゃ 仲良くしてる海賊たちを恨みたくなると思うわ。
これがまた痛々しい光景で・・・。頭の上の葉っぱが枯れて、顔も一気に年をとる。 そして男爵様のことを思いながら眠りにつく・・・え〜ん・・・。

ルフィから仲間を奪って一人にしてしまうのは、同人誌ならともかくも見ていて辛かったです。
映像的にも辛い。
両手両足を矢に打ち抜かれて岩に縫いとめられて、無数の矢に背を射抜かれて白目剥いちゃうんですよ。
これを小学生の女の子(特にうちの子はこういうキツイの慣れてないし)が見たら、 ショック受けるんじゃないかと正直心配です。
もう前売り買っちゃったし連れて行くしかないんですが、見せて大丈夫だろうかといまだに思案中・・・。

今回ルフィの仲間になったのは、TVのオリジナルに出てくるような子供キャラと昔のカトちゃんを思わせるような(年が・・・) ちょびひげおじさんキャラ。
それもほんのお助けキャラとしてじゃなくて、思いっきり出てますよ。
ルフィを助けて、その協力で敵を倒しましたよ。彼らがいなかったら船長死んでましたよ。
おまけに最後はルフィも「おまえは仲間だ!」とか言っちゃうし。(いいんだか悪いんだか)
麦わらチーム最後は全く出番なしです。所詮今回は花のエサでした・・・(悲)。

リリーを倒したものの、自分も満身創痍で倒れるルフィ。
クルーたちの声がする。
助かったんだ・・・。
ルフィを見つけて駆け寄ってくるみんな。
囲んで覗き込んできたその姿を見て、にこっと満足そうに笑うルフィ。
終わり。
・・・・・・えええええええ!!!???
気志團の歌と真っ黒な画面のエンドロール。
延々と。
・・・・・・えええええええ!!!???(去年より寂しい…)

終わり方には少々不満が残ります。
もう少し何か見せて欲しかった。
ああ、でもこの話にはこれがいいのかもしれませんね。
ここであれこれ見せてしまっては今までの雰囲気が壊れてしまいますから。


スタッフの方がデジモンの方だと何かで聞きました。
そういえば劇場1作目とかテイマーズの後半に雰囲気が似てますね。(実はデジモン好き)
良くも悪くも不条理な、え?これ何が言いたいの?と思ってしまうような。
そんでちょっとどろどろしたような。(リリーの臓物ぶちまけにはびびった・・・)。
最初にも書きましたが、作品としてはとてもいいものだと思います。
でもワンピ映画ということでは…う〜〜〜ん、どうなんだろう?
あまり個人的な意見で断定はしたくないので、この辺で考えるのはやめておきますが。

こういった内容なので、萌え〜なんてどころではありませんが、それでも冒頭でオマツリ島に行くかどうか皆がもめる中、 やっぱり船長の判断を仰ぐゾロ。「ルフィ〜、おいルフィ〜〜!!」って何回も呼んじゃって、それが何だか微笑ましかったです。
あとは鉄板焼き勝負であからさまにルフィの言葉に燃えるサンジ、ですかね。
おいおいそんなに船長が好きか!?そんなに美味いもん食べさせて喜ぶ顔が見たいのか!? とツッコミ入れたいですよね。
そしてその場面での黒スーツ姿のゾロvvvv こういうの着ると大体チンピラっぽくなる彼ですが、今回は良かったですよ〜〜vv  場末のホストみたいvv(ひでえ)
ナミさんのドレスアップ姿も素敵だったし、ウソのリゾート仕様のノースリーブ(だっけ?)もきまってましたv
そう思うといろいろ見所はあったかな?
ところで、ケロじいの
「ウサギ死すれば キツネこれを悲しむ」
この川柳が頭から離れません。あなたによるとサンジがウサギでゾロがキツネなんですか・・・!?

ここまで長々とお付き合いくださりありがとうございました。
ではこの辺で。

2005・3・16




Menuへ

templates by A Moveable Feast