「ワンピース the movie」第8弾。
今年は映画初の原作ネタ。
すでにあちこちのサイト様で感想はちらちらと拝見していたので、ある程度覚悟して行ってまいりました。
詳しい内容は今更なんで割愛しますが、気になったところをいくつか書いていきます。
まずはやっぱり絵ですかねー。
あちこちで嘆かれているのを拝見していたので、一体どんなんだと思っていたのですが、
なに、あれ?
後ろに引いたところにいる人物の描き方。
私は作画とかのことはよくわかりませんが、あれはなんかの効果を狙っているんですか?
変なギャグ漫画みたいなへにょへにょっとした線。
尾田っちは細かいところまでよくもまぁと思うくらい書き込んでくれています。それが私の中にあるワンピース。
だからあんなへにょへにょゾロは二度と見たくない・・・というのが正直な感想です。
ビビは後ろに控えるシーンがなかったせいでもあるんでしょうが、わりと丁寧に描かれていました。
全体的にものすごく可愛かったですし、同じく中心シーンが多いルフィもそうでした。
アップの絵は比較的良かったようにおもうのですが、でもゾロのおでこはNGです。
正面はともかくも、横顔での当社比2倍の描かれ方に心臓が止まりそうでした。
あれは広すぎだろ・・・・・・。
あとナミの胸も、カラクリほどではないけど、今年もまた不必要に揺れてます。
なんですか、東Aにはおっぱい好きのおっぱい星人がいるんですか?
あの絵の乱れ(?)を見ると、製作時間があんまりなかったのかなと思ってしまいます。
そもそもこの映画の決定もいつもより遅かったですよね?(少なくとも去年春じゃなかった)
来年は止めようか、やっぱりやろうか、東Aさんですったもんだ揉めた挙句、やっぱりやることになって、
でも今更もう時間がない。
えーい、じゃあもう話は原作を元にしてそれで何とか仕上げてしまえ。
そんな成り行きだった・・・なんて、申し訳ないですがそんな勘繰りすらしてしまいました。
(関係者の方、勝手にすみません)
あとはそうですねー、やっぱり話を端折ってる感は否めない。
アラバスタ編は原作が非常によくできているだけに、それを元にした以上、どう転んだって感動すると思うんです。
ただあの目茶苦茶長い話を2時間足らずでどうまとめるのか、やはり不安はそこでした。
だって尾田っちがビビの初登場から13巻(純粋にアラバスタだけなら6巻)かけてじっくりじっくり描いた話ですよ。
細かいエピソードの一つ一つが深く絡み合って、それを後から思うとああ!と納得することばかり。
下手にいじろうものなら、アラバスタの葬祭殿よろしく、一つ石を抜いちゃえば、あらこっちも、おおあそこも、てな感じでガラガラ崩れかねません。
(我ながら上手く例えました、ぱちぱち)
頑張ってまとめようとしてる努力は認めますが、あちこちが軋んでる気はしますね。
例えば、今回はヒッコシクラブのまんまでアルバーナに乗り込んでいます。
カルガモ部隊に乗り換える暇は映画ではありませんでした。
あのでかい図体からみんな次々にピョンと飛び降りていき(ビビのおとり)、その後は駆け足で逃走。
カルガモ部隊で駆け抜けるスピード感が一切失われていて、なんか気が抜けました。
そしてヒッコシクラブといえば、ルフィがクロコダイルと戦うために一人残るシーン。
そこはねぇ、ルフィがにっと笑ってゾロが「ばかが」と応える。
あれがなくてナンボですかっ(ばんばん)
みんなでいきなりクロちゃんと対面してますから、当然Mr.プリンスの出番もなし。
そのくせ、サンジは何故かボンちゃんとの戦いで黄色いプリンスメガネをかけています。
これはサービスなのでしょうか。どう思われますか、サンジファンの方。
ボンちゃんで思い出しましたが、TVでは「盆暮れ」と修正されていた背中の文字が、平気で「おかま道」に直っています。
いいの?と思うのは余計な心配ですかね。
ボンちゃんの能力は、今回最大のウリである仲間の印に繋いでいくために必要でありますが、冒頭でメリーに吊り上げられてからマネマネの能力を見せるまでの場面が、
無駄に(というのも申し訳ないけど)長いようにも思いました。
他の能力者はさらっとかかれているでしょ。
特にモグラ人間とかラッスーなんて初めてみたんじゃ何のことだかわからないくらいです。
あくまでもワンピを知っているファンを対象とするなら話は通りやすいですが、そうなると今度は(私みたいに)原作と比べてどうしても
文句言いたくなってしまいます、ごめんなさい。
いっそ、エピソードオブアラバスタとして、アラバスタ編の裏側、原作にない部分ををオリジナルで作ってみるくらいの挑戦すれば良かったのになという気もしました。(実際最初はそんな話に
なるのかと期待していました)
それとこれはゾロスキーさん皆が「でこ」と並んで口を揃えて言ってますが、
「礼を言う」 は不要です(きっぱり)。
見てない方のために補足しますと、Mr.1との戦いで鉄が斬れないからゾロは苦戦してるんですね。
もちろんコウシロウ先生の回想などはなく、いきなり巨大石の下敷きになりながら、それを避けるかのように立ち上がったシーン。
鉄の呼吸が聞こえる。
唐突にそれだけ言います。
そしてMr.1を獅子歌歌で倒した後、「礼を言う」
ここでゾロのシーンは終わりです。
(記憶曖昧なので多少違っているかもしれませんが、言ってるセリフはこんなもん)
鉄の呼吸が聞こえるといい、礼を言うといい、中途半端に入れるから唐突になってしまうんですよ。
あれじゃまるでオレと戦ってくれてありがとう、じゃないですか。
全てのものに呼吸があることを知り、その呼吸で読むことが斬る斬らないを選択できると知ったゾロ。
それがこのアラバスタ編でのゾロにとって重要なことなのです。(ばんばん)
それが描けないなら、礼なんて言わないで良いんです。(ばんばん)
(ごくごく ←主張しすぎで喉が渇いたようです)
もう文句ばかりですみません。
あとはイガラムさんが出て来れなかったのが残念、というのと、コーザとビビの関係が今ひとつあやふやだってことが不満ですかね。
何故ビビがコーザをリーダーと呼ぶのか。何故会えれば何とかなると思っているのか。
砂砂団云々のくだりはやはり時間の制約がある以上、カットされても仕方ないとは思いますが、やっぱりそのために話が薄っぺらくなってしまいますね。
あああ、惜しい・・・返す返す惜しすぎる。
だから無理しなければ良かったのに・・・しくしく。
最後に葬祭殿を(ルフィに助けられて)脱出したロビンが、一人傷ついた体を引きずっています。
私の夢には敵が多すぎる・・・
涙さそうロビンの名セリフですが、ここでサウロまで出してしまうのは早急すぎるかも。
大体コーザと同じ声なのでちょっと興ざめです。
でもね、そうやって身も心も傷ついたロビンがふと目を上げた先にメリーがあるということに、
なんかじん・・・ときました。
ああ、そして一人で乗り込んで待っていたのか・・・。
ロビンの過去を知ってしまった今では、仲間に入れて、と軽く口にしていたあの姿がいじらしく思えてなりません。
よかったね、ルフィに救ってもらって。
そして(最初は敵だったとしても)未来の仲間たちに巡り会うことができて。(うるうる)
まあいろいろ文句書いてきましたが、悔しいことにやっぱりあちこちで感動もしてました。
ぐすぐすと涙拭く変なおばさんでごめんね、隣りのデート中の坊や。
今回、レディースデイのせいか、思っていたよりお客はいました。
30人くらいかな。
カップルもいましたが、私より明らかに年配だろうというおば様方のグループが多かったように思います。
明らかに50代、60代です。なんとなく自分の未来像を見た気がしました。
そして私の3列前の席には、4つくらいの女の子を連れたお父さんとお母さん。
こんな小さな子が見て面白いのかと心配をしてしまいました。アニメ映画なのに。
終わって出てきた彼女が開口一番
「疲れたーっ」
ごめんね、わかりにくい映画だったよね。(何故か謝る)
ああ、書き忘れてましたが、ルフィの戦いは痛々しかったですね・・・。
原作の3倍比で(適当)流血してるし、クロコダイルとの最後の戦いは本当に見ているのが辛かったです。
でもすごくカッコよかった。
頑張ったね、ルフィ。あとでしっかり抱きしめてもらいなさい。誰にとは言わないけど。
(全く萌えシーンがなかったので、自己補給)
今年も長々とお付き合いくださりありがとうございました。
ではではこの辺で。
2007・3・11
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