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328話 「海賊誘拐事件」



「海賊から泥棒しようなんて最っ低っ!!!」



今週のイチオシのセリフでした。
昔は「海賊専門の泥棒」を名乗ってたナミさんですが(今でもコミックスの紹介はこうなってた?)、 今は海賊以外の何者でもありません。
こういう端々のセリフが嬉しいな〜。


なんて喜んでる場合じゃありませんね。
メリーは修復不可能。
同じ設計図を作っても同じ船は二度と作れない…
死を待つだけの組み木。


事実なんでしょうけど、読者であるこっちもびしばしムチで殴られてるような言葉が突きつけられます。


ルフィは・・なにを思うのでしょう。
メリーは仲間であり家族です。
私は船を取り替えても、メリーの頭をくっつけとけばOK?くらいにしか思っていませんでした。
OPのファンとして恥ずかしいです。
ルフィにとってはそんなもんじゃないんです。
あの船でなくてはダメなんです。


初めて手に入れた麦わら海賊団の船。
ゾロとナミとウソップと、揃ってきた仲間と一緒に、ようやく手に入れた船。
たった一人で海に出て、大きな野望が一つ一つ形を成していく。
そのときの嬉しかった思いは今でもしっかり覚えているから、ルフィはあんな (見ているこっちの胸が痛いほどの)顔してたんですね。


そしてゾロもそれをずっとそばで見てきました。
あのそよそよと擬音が入る穏やかなシーンの静かな表情に、 きっとルフィがどうしているか思いを馳せているんだわと、妄想を抱く私でした。


ラスト。
ナミが怒ってます。めっちゃ怖いです。
「ゾロ達を連れてって思い知らせてやる」そうです。
怖いですね〜〜。でも楽しみです。

2004/07/12




329話 「俺の名は「フランキー」」



ウソップを残し、ヤガラを暴走させるナミ。もちろんお金はしっかり抱えたまま。
ウソップの無念を思い熱くなりながら、それでも事態を冷静に把握するナミです。


自分にできること、できないこと。
麦わら海賊団にとって必要なこと。
メリー号の行く末。
ナミは船を買い換えることも、最後の決断として視野に入れてますね。
ナミもルフィ・ゾロ・ウソップと一緒にメリー号を貰った当初からのクルーです。愛着無い訳ありません。
でも情に流されず、冷静に考えている。
自分に力のないことも知っているから、留守番で1億ベリーを守る方を選んだ。
”ロビンが帰ってくるまで”・・・状況から考えて多分簡単には帰って来なさそうですが、 とにかく自分にできることは精一杯頑張る覚悟です。
彼女のそんなところが好きです。


ゾロも事態を冷静に口にします。
チョッパーとサンジにカクの言葉を伝え、動揺する2人に「最終的にはルフィたちがどう判断するかだ」と言います。
自分はどうしたいとは言いません。
彼が言ったのは「全員そうさ」と言う言葉でした。
チョッパーの「俺メリー号が好きだぞ!」の言葉を受けてですが、 でもこの一言にゾロのメリーへの思いが凝縮されているように思います。
ゾロも・・・メリーがとても好きなんですね。

「船は違う…痛みをただ蓄積するだけだ」



事実を淡々と述べた言葉ですが、「傷み」ではなく「痛み」としたところにゾロらしさを感じました。
でも結局ゾロは、メリー号をどうするかその判断はルフィがするもの(またはウソップ?)と決めているようです。


ルフィは感情が先走るし、サンジも結構情に流されやすい。
メリーが絡んでいるからウソップはあのとおりだし、チョッパーも子供なので自分の考えをばーっと述べるのみ。
ロビンはただ今リタイア中。
今頼りになるのは一見冷静なゾロとナミですが、ではもしルフィの下した判断が明らかに誤ってたとしたら?
ナミならおかしいとくってかかるでしょうが、ゾロは黙って従うでしょうね。
その辺が大きく違う2人です。


まだまだ感想はあるのですが、今は時間がないので後で書き足したいと思います。

2004/07/18




329話 その2



上の記事の続きです。ご覧になってない方はそちらからどうぞv
私事ですが、雑感コーナーを作ってから自分の感想をUPするまで他の方の感想を読まないようにしています。
日記などに書かれているのはつい見てしまいますが、ちゃんとしたコーナーは影響受けそうなので頑張って我慢してます。
そんな訳で早く仕上げないと大好きな他サイト様の感想が見られません(涙)。
さあ、頑張らないと!


さて。
ついにフランキーが登場です。
部下のすっ飛んだ格好に比べたらマシですが、あれは仮面?表情が見えないので得体が知れません。
2億ベリーを手に入れてこれで欲しい物が買えると喜んでます。
フランキーにも何か「夢」があるのでしょうか?
それとも単なる悪人の欲望なんでしょうか?
もし前者だったらフランキーが「船大工」と言う可能性も無きにしも非ず・・・とちらっと思ってしまうのですが。


ウソップ・・・頑張ったよね。
ドアがぶっ壊れたときその勢いのすごさに私はルフィたちが来たのかと思いました。
でもそこに立っていたのはウソップ。
あのまま寝てたって誰も責めたりしないのに、きっと敵わないことは誰よりも自分が知っている筈なのに、 でもウソップはたった一人で(誰も頼らず)乗り込んできました。
ウソップは決して強くない。でも引いちゃいけないとこはちゃんとわかってる(カヤもそうでしたね)。
普段は臆病で逃げ腰なくせに、こんなとこでこんなに頑張るから、見ていて胸が痛くなります。


やってきたルフィたち4人も多分必死で闘っただろうウソップの姿に本気モード全開。
ゾロは前のとき刀3本も使わなかったのに、今回はしっかり黒手ぬぐい巻いてます。
黙って煙草に火をつけるサンジは怖いです。
チョッパーも自分が医者ってこと忘れてます、きっと。


こうなったら止められないですねーv
ウソップ(と私ら)の無念を晴らしてくれーー!

2004/07/19




330話 「決めた」



「もう喋ってくれるな・・・そういう事っちゃねェんだよ・・・」




サンジのセリフです。
今回ルフィたちはあまり喋りません。黙々とフランキー一家を叩き潰します。それだけに一層彼らの怒りが伝わるようでした。
一番喋ったのはサンジ。 みんなの思いを代表するかのように、決めゼリフを言ってくれます。
そんな彼にゾロも思わず「そうだな・・」とか賛成しちゃってますし。


「ゴムゴムの攻城砲(キャノン)」
「お前ら骨も残らねェと思え」
「船よォ・・・決めたよ、GM号とはここで別れよう」


今回ルフィが発したのはこの3つのセリフのみです。
最初の2つは本当に怒りをこめた表情で。
そして最後の1つは静かな表情で。何となく、アラバスタでビビに「人は死ぬぞ」と言ったときの顔に似てるような気がしました。
ルフィは時々こういう見てる方がはっとする顔をします。
金も取られたまま、打つ手もなく、GM号も最後通告を受けて、・・・ルフィは今どんなことを考えているのでしょうね。


ゾロの新技が登場。
「鴉魔狩り」。鉄を難無く一刀両断するんですね。
この人はホントどんなポーズを取っても絵になりますv
あのひとコマだけでもきっと数時間は鑑賞に堪えられそうです。
闘い後にサンジと話しながら立ってる姿は、もうもう格好良すぎ〜〜!!(絶叫)

2004/07/26




331話 「大喧嘩」



「思えば俺が海に出ようとした時に…、お前らが船に誘ってくれた、それだけの縁だ…!!」




今回はアイスバーグさんと政府役人・コーギーの会談終了から静かに始まります。
アイスバーグさんの持ってる「何か」を欲しがっている政府。それが今後の物語の核心になっていきそうな気がします。
そして後ろに貼ってあるロビンの手配書。この人はロビンと何か関係があるのでしょうか?
また消えたロビンは今どこに?
謎はますます深まっていくのでした。


そしてゴーイングメリー号。


今回ルフィ海賊団は、今までにない危機を迎えています。
これまでは敵を相手にしてきた彼ら。
海軍、海賊、神etc. 卑怯な奴もいたし、目茶苦茶強い奴もいたけど、仲間とともにルフィはそれを乗り切ってきました。
でも、今回のルフィの相手は「仲間」です。
それが見ていて本当に辛いです。


ルフィが頭の中でどんな経路を辿ってメリーと別れる決断をしたのか私には分かりませんが、 それでもウソップと話す彼はこっちが驚くほどの笑顔でした。
カタログまでパラパラ見てました。
無理をしているのか、ウソップに気を遣っているのか。
・・・でも多分ルフィの頭にはアイスバーグさんに言われた「てめェはそれでも一船の船長か」 という言葉がずっと残っているのではないのかと思うのです。


ルフィは船長だから。
この海賊団をしっかりと前に進めなくてはいけない。そして仲間たちを守らなくてはいけない。
そのためには時に自分の感情を置き去りにしても、辛い選択をしなくてはならない場合があるのだと、 あの時初めて思い知らされたのかもしれません。


ウソップの言ってることはさっきまでルフィが船大工の面々に言っていたこと、そっくりそのままです。
どんな思いでウソップの激情を受け止めているのかと、それが切なく思います・・・。
(だから結局キレてしまったのではないかと)


最初に落ち着けと言ったきり、ゾロは何も言いません。
「・・・・」
彼のセリフはいつもこれ。全部で6コマありました。
他のメンバーのように、2人をたしなめることも、出て行こうとするウソップを止めることもしません。
厳しいほどの寡黙さで、激しいやり取りを交わすルフィとウソップをじっと見守りながら一人何かを考えています。

禁忌のセリフを口にしようとしたルフィを止めたのはサンジです。
サンジがいなかったらゾロは・・・止めたでしょうか?
私はあの場では止めない気がしてます。
ただ後できっと、無言でルフィを殴ったでしょうけど。


冒頭に書いたウソップのセリフ。
早く乗れとウソップを誘ったゾロ。最初から何もかも見てきているゾロです。
ゾロはウソップのこと結構好きだし、認めてると思います。(ドラム王国のドルトンさんの一件とか)
だからこの大喧嘩はウソップにとって必要なことなのだと何となく感じているんじゃないでしょうか。

ウソップはルフィたちみたいに強くない。
ナミの航海術やチョッパーの医術のように特殊技能もない。
私ら読者も他のクルーも、彼の色んな技術やキャラクターは充分この船の一員として役立ってると思いますが、 ウソップ自身がそれを自分で認めなくてはもう意味がないんです。


彼は誘われて船に乗った。
だから今度は自分から乗ろうとしないといけないのかもしれません。


ウソップは今、劣等感で自分の居場所を見失ってます。
いえ、以前から薄々思ってたみたいですね。
周りが自分より優れた人間ばかりに思えて仕方が無い、 こういう感情って覚えがあるだけに、彼の辛さや不安が痛いほど身に染みてきます。
ウソップは大好きなメリー号に乗ること、メリー号を修繕し続けることで自分を支えてたんでしょう。


けれど、もうメリーは走れません。
ウソップの居場所は無くなりました。


今ウソップに必要なのはメリーに頼らず、ルフィ海賊団の中に自分の居場所を見つけること。
今回の一件は、ウソップが「勇敢な海の男」になるための第一歩なのではないかと、そんな気がします。


今まで仲良くやってきたルフィとの大喧嘩。
そして敵わないと知りつつの決闘宣言。
これはウソップにとって、真にルフィ海賊団の一員となるために、遅かれ早かれいずれ必要な通過儀礼だったのではないかと。
そしてゾロはそれを何となく知っているのではないかと。
そんなことを思いました。


なんて理性的に分析してますが、正直頭も心もぐちゃぐちゃです〜〜。
ファンにとってはキツイ内容でした(涙)。

2004/08/02




332話 「ルフィVSウソップ」



「今朝までの楽しかった時間がウソのようね・・・」


それは私たち読者も心底感じていることです、ナミさん。
ほんの少し前まで、ルフィたちと一緒に新しい展開にワクワクしてたんですよ。


新しい町での新しい冒険だー!
どんな人と出会うんだろう、新しい仲間はもちろん船大工ね♪
今度の敵は(どうせ倒すんだろうけど)どんな奴かな?


そんなワクワクが今では遠い昔のことのように思えます。


ハンモックに寝たまま、ナミの声にも耳を貸さないルフィ。
色んなことを一人考えているんでしょうか、それとも単に不貞腐れているんでしょうか?
二重瞼の彼は珍しくないですか?コミックスの別冊REDに読みきりが載ってますが、その中にこんな半目のルフィがいます。
「オレもおまえの船を踏み沈めてやる」とか言ってるシーンです。もちろん状況は全然違いますが、 普段とは打って変わってどこか冷めた大人びた表情にどきりとしました。
今回のルフィにも、そんな男の色気?じみたものを感じたんですけど・・・。←そんな場合じゃないんですが


ウソップのいないメリー号は静かです。
チョッパーは泣き、ゾロとサンジはしょーもないことを言い争うことで気を紛らわせてます(いつになく迫力ない喧嘩でしたね)。


約束の時間にやってきたウソップ。ルフィと決闘するために。
誰も船から降りるなと言い残しルフィは彼を迎えます。
互いを見る2人の表情には今までの面影もありません。
そんなルフィを見守るクルーたち。ゾロの立ち位置が珍しく一番前なのがちょっと嬉しいv
だってゾロってこういうとき割と後ろの方で見てませんか?少しでも近くで見ていたいんですね、この闘いは。


闘いはウソップのペース。ルフィは彼の繰り出す「技」に翻弄されます。
出た言葉が「真面目にやれ」ですもんね。いつも自分が敵に言われてることです(苦笑)。
そしてウソップは言います。「これが俺の戦いだ」と。
そう、そうなんだよ、ウソップ!
ルフィやゾロ・サンジみたいに相手を力で倒すんじゃない。
ウソップの戦いはこうして相手をかく乱して、一生懸命頭働かせて隙を突いて、そして勝利を収める戦いじゃないか!
それでいいのに。ちっとも弱くなんてないのに。
こうして能力者のルフィを追い詰めることもできるのに、どうしてそんな自分を認めないの?


この勝負の行方は全く分かりません。
ルフィが本気を出したら、やっぱりウソップより強いのかもしれない。
でもどっちが勝っても負けても辛い展開がまっていそうでそれが悲しいですね。


ウソップ、振り向いてみて。メリーが泣いてるよ・・・。

2004/08/20



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