町の大通りをルフィはざっと見回してみました。
どこへ行ったらゾロはいるでしょうか。
「うーん、やっぱ酒場かな」
何たってあのゾロです。あながち見当はずれな選択肢ではないかもしれません。
ルフィは酒場へ行くことにしました。


ギィと軋むドアを開けて酒場に入ると
「はあい、いらっしゃ〜い」
可愛らしいウエイトレスの声が迎えてくれました。
ここは酒も飲めるし、食事もできる結構大きな店です。
中は結構込み合っていて席はいっぱいでした。
「えーと、ゾロはいるかなあ?」
広い店内を見回し、ルフィはあれ、っと思いました。
「サンジ!」
客の中にサンジの姿を見つけたからです。


「よお、ルフィ」
ちょうどサンジもルフィに気付いたようで声をかけてきました。
呼ばれてルフィはサンジと同じテーブル席につきます。
「起きたのか、船長」
また言われてしまいました。
そんなに自分はよく寝ていたのだろうかと恥ずかしくなってきます。
ところでサンジは何をしているんでしょう?
いつもなら買出しだの仕込みだので、忙しく走り回っているのに。
「珍しいな、サンジがこんなとこでゆっくりしてるなんて」
ルフィが尋ねると、サンジが目の前の皿をちょいちょいと指差します。
そこにはルフィが今まで見たこともない料理が並んでいました。
「この島の料理だそうだ」
美味そうなご馳走を見て目を丸くしているルフィにサンジが説明します。
「ここには独特の香辛料を使った肉料理があるんだそうだ。
上にかけてるソースや盛り付けなんかもオレのと全然違うだろ?
いろんな土地でそこの郷土料理を実際に食うのは、いい勉強になるんだぜ」
さすがサンジ、コックとして日々研鑽を重ねているようです。
最も食い手側はそんな苦労を考えもせずにいつも丸飲みしてますけれど。


「どうする、おまえも食うか?」
サンジが誘ってくれました。
さあルフィ、どうする?





えっいいのか!ちょうど腹減ってたんだ♪

食いたいけど、ゾロを探しに行きたいし・・・