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420話 「バスターコール」


まずは扉絵から。
今週はサンジくんでした。
おイタをしたお仕置か、檻に入れられたマンドリルとサンジくんの死角からケーキを頂戴してるネズミ達。
相変わらず動物の配置ぐあいが微笑ましい尾田っちのイラストですが、今回目を奪われたのはケーキの味見をしてる コックさんのエプロンでした。
TUPPARI・・・COCKかな?
たぶん巷で人気のドスコイパンダと同じブランドかと思われます。
お茶目なイラストが大変ラブリーです。
そしてそんなお茶目なエプロンをさらりと自然に着こなすコックさんに、一週間前の衝撃的なファッションを思い出さずにはいられないゾロスキーです。
オトコたるもの格好なんて気にしてちゃいけません。大切なのは中味です。
世界最強を目指す男、ゾロはものすごくカッコいいです。もちろんです。
うん・・・でもね・・・


I  NU


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ぶんぶんぶん   (←必死で頭から記憶を追い出してます)


もうさっさと本編に行きます。
ついにロビンの手錠が外れました!
ずいぶん長いこと拘束されてたような気がしますが、それは錯覚で実際は数時間でしょうか。
それでも能力者のロビンにしたらさぞ辛かったと思います。
でも無力だった囚われの姫君は、ついに戦う女豹へ変貌を遂げるのです。
よかったよかった。
ロビンの解放を告げられて「よしっ!!!」と喜ぶ、ウソ・ゾロ・サンジの3人組の表情がこれまたたまらなくいいです。(あ、すみません、調子に乗りました。ウソの表情は 仮面で見えません。まあきっとあとの2人に負けないくらい嬉しそうな顔してるってことで。)


ありがとうと素直に礼を叫ぶロビンも素敵なんですが、それに返すウソのセリフがまたいい。
「礼なら全てが済んでから、必死に鍵を集めた者達にいいたまえ
君は紛れもなくルフィ君達の仲間だ!もう思うままに動けばよい!!」
やはり英雄の言葉は一つ一つが心に響いてきます。
でもこの言葉はウソップ君には届いているのかしら。
一つの目的のために助け合って前に進む、これこそ仲間。
それならばそげキングの仮面の下にいた「彼」だってまさにそうですよ。その辺どうなんですか、ウソップ君?


自由になったロビンは「存分やらせてもらうわ」と、早速スパンダをスパン、パンパパンと平手の嵐。
ああ、胸がすっとした・・・ってのは読者である私の意見でして、日記にも少し書きましたが、ロビンはここではもうスパンダに復讐云々と言うちっこいことより、 もっと生き生きと動いている気がするのです。
以前のロビンならここは無表情にクラッチくらいかましていたかと思うのですが、でも今のロビンはもっと余裕のある顔してます。
スパンダを思いっきり叩きのめしてますが、違う意味で楽しそう。
今まで皆が離れていくことに脅えて自分から距離を置こうとしてたどこか冷めたロビンはいません。
だってもうそんな心配要らないのだもの。麦わらの一味として、堂々と自由に動いていいのだもの。
そのことがロビンの心をぱあっと解放したんじゃないかな〜なんて思います。


なんていってるうちに、バスターコールの予兆が始まりました。
ゾロとサンジが冷静に分析してますが、かなりすごい攻撃であると伝わってきます。
そしてついに司法の塔に直撃弾が!
誰かの当たらない予想では、切れ目の入ったこれを使ってどうにかする云々といってましたが(苦笑)、そっちではなくバスターコールの破壊力を見せ付けるのに充分役立ってくれました。
切れ目からガラガラと崩れて谷底へ・・。
塔のてっぺんにはそげキングがいたというのに・・・。
呆然と立ち尽くすゾロとサンジの背中がたまりません。
あまりのことにぽろりとタバコを取り落とし、ウソップ〜〜〜!!と絶叫するサンジくんはやっぱり感情の人だなあと思いました。
そこへ「呼んだかね」と、英雄の再登場。
ウソップって呼ばれて、それに普通に返事してるけどその辺はいいんだ(笑)。
ゾロもサンジもまさに棒立ちだっただけに、「生きてんじゃねェか」のツッコミがどこか嬉しそうに聞こえます。


3人は揃ってロビンたちのほうへ向かいます。
そしてフランキーとロビンはそんな皆の脱出のために「護送船」に狙いを定めました。
戦力に数えていいかと聞かれ「勿論」と即答する勇ましい姉さん。
タイプは正反対ですが、幼い頃から散々修羅場をくぐってきた2人です。踏んでる場数が並とは違います。
この辺の2人のやりとりはツーカーって感じでいいですね♪


そしてルフィVSルッチ。
ギアの謎が科学的に(?)証明されました。
足をポンプにして・・・ってこの辺は本誌に書いてあるから端折りますが、つまりは爆発的な力を手に入れる代わりに、 その代償として体がボロボロになる、ってことですね。
やっぱりルフィって長生きできないタイプなのかもしれません・・・永遠の17歳でよかった・・・。
ギアがきちんと証明されたのはほっとしました。
なんかわかんないけど強くなってる。
WJ名物のこの法則はワンピでやってほしくないなと思っていましたので。
できましたら赤足と9刀流の謎の解明もお願いします、尾田っち。

「目の前で色んな物を失うよりマシだ!!!」

ああこれがルフィだな、って思いました。
お前は全てを望みすぎている、ルッチはそういいます。
これっていつかのビビと同じでしょうか。
大事なものは数的には彼女よりずっと少ないけれど、どれもこれも絶対に失いたくない。
そう望んで自分の命だけをかけようとしていた姿が重なるのですが・・・。
うーん、でもどうだろう。ビビに俺たちの命くらい賭けてみろ、って言ったように、ルフィは仲間たちの命も賭けているのかしら?
フランキーを先に行かせてロビンを託したし、別に一人でCP9全員を倒そうとしてたわけではないから、そう言う意味では仲間たちといろいろ分け合っているとは思えます。
大切なものを何も失いたくない・・・これはルッチの言うぬるい考えなんかじゃありません。
単なるワガママです。
でもやがては世界の全てを手に入れようとする彼ならではの史上最大のワガママ。
そしてそれはきっと叶えられるんです。だってルフィとルフィ率いる麦わら海賊団なんですから。


ルッチが小細工(?)して通路に海水が流れ込むようにしました。
一番ヤバイのは現在通路を走ってる途中の、ナミ&ココロ&チムニー&ゴンベ(&チョッパー)です。
でも不思議とドキドキしません。
だってこのチームって女子供ばっかだけどすごく逞しいんだもの。
絶対なんとかしそうです。
最強航海士に怪獣ばーさん。それに侮れないコドモ。
一番強いパーティかもしれないという気がします。
だからルフィ、そんなに焦らなくて大丈夫だよ、たぶん。


門の向こうにいよいよ海軍艦隊の影が見えてきました。
バスターコール目前・・・さすがに脅えるロビン。
初登場の海軍将校のなかにはサルあがりの方も何人か見られますが、いやいやいや。
このピンチをどう乗り切るのか、次週がとても楽しみです。





2006/07/26




421話  「ギア3」


扉絵はついに、のロビンv
アダルトなアングルに、尾田っちは描いててさぞ楽しかったろうなと思いました。
勝負は圧勝のようですね。


では本編。
バスターコールが本格的に発動されました。
「標的は海賊『麦わらのルフィ』とその一味、約60名!」
ガレーラもフランキー一家もみんな一まとめです。まあそれくらいの人数ですかね。
ただし、ロビンは標的から外れているとのこと。
大将青キジとの内約により・・・という一文が気になります。
青キジは一体何を考えているんでしょう。
スパンダみたいな小物にバスターコールの権限を与え、その一方でロビンを標的外とする。
なんとなく、ロビンと・・・そしてルフィを試しているような気がしないでもありません。
ロビンがどんな生き方をするのか、それを気にしていた青キジです。
純粋に歴史を愛していた人々の意志を受け継いで生かされたはずの少女はいつのまにか誤った道に踏み出していた。
(一人で生きなきゃいけない状況を考えたらそれも仕方ないことなんですけど)
だからその責任を取るべく青キジは再会したロビンにあんなキツイ言葉を投げつけ、 命を奪おうとした・・・とも考えられます。
その一方で、そんな「犯罪者」のロビンを仲間と呼んで信じようとするルフィたちがいた。
互いの覚悟はどれほどのものか、青キジはそれを知ろうとしてるんじゃないかな・・・なんて思いました。


ルフィたちはCP9の妨害云々にも負けず、ロビンを救うためにここまできました。
今度はロビンの番です。
このままならロビンは一人だけバスターコールから逃れることが出来ます。
でもそんな特権をほっぽってまでルフィたちの仲間であろうとするか、
今それを青キジに試されているんじゃないでしょうか・・・って考えすぎですかね。


スパンダのイカれた有頂天ぶりはスルーします。
勝手にやらせときましょう。どうせすぐ事実を知ることになるんだろうし。けっ。


ルフィたちにやられ、倒れたCP9のメンバーにもバスターコールの攻撃は容赦なく降り注ぎます。
頑張って戦った仲間を助けるとかそんな意識はこの作戦には一切含まれません。
中途半端な甘さなんて介在しない、その冷徹さが嫌になるくらい怖すぎます。


さて、麦わら一味の現在ですが、
そげ様(いえもうウソップと呼びましょう)はゾロとサンジによって救出&運搬中。
あのマントが大変役立っていますよ、さすがヒーロー。
両端をゾロとサンジが持って、担架代わりにウソップを乗せて走っているんですが、
この辺の3人のやり取りには笑わせてもらいました。


U「ぐずぐずするな!」
Z「偉そうに喚くな、てめぇ」
U「肋骨が全部折れた」
S「もっとあるから大丈夫だ」
U「説明しよう、そげキングの持つ武器・・・」
Z「黙ってろ、てめェ、走らすぞ」


羨ましいほど自然なやり取りです。
サンジとゾロが実に息ぴったりで走ってます。
口を開けばいがみ合うばかりの二人がものすごく自然に協力し合ってそげキングを運んでる。
ある方のメールにも書かせていただいたのですが、もしかしたらこれこそがウソップがこの一味に存在する意味なんじゃないかと思いました。
チョッパーとは違う意味で癒し系。
ウソップの持つ空気に、みんなつっこんだりこけたりしながら、それでもなんとなくまとまってしまう・・・今までを思い返すとそんな気がするのです。
だから敵を倒すって意味での強さは彼には要らないんですよ。
彼に必要なのは自分であり続けるための強さ。ウソップがウソップであり続けること。
島に入ってはいけない病がしょっちゅうおこっても、よーし援護するぞって腰が引けても、それでも引いちゃいけないとこをきちんと知っている勇敢な男・ウソップを みんなは大好きなんだから、早く気付いて欲しいですね。
それから肋骨についてはオレに任せろみたいな口調のサンジくんが微笑ましいです。
よく折ってますからねぇ・・・。
で、実際何本あるんだろ?12対(24本)・・・くらいでしたっけ?


そんなわけでゾロ・サンジ・ウソップ組は、先にいるはずのルフィたちのところを目指して走る走る。
彼らは知りませんが、その前方では押し寄せる海水からレディたち(+動物)組が必死なってこちらへ逃げてきてます。
たぶん次回辺り鉢合わせするんでしょうか。
容赦ない海水攻撃です、大ピンチですよ。
(ココロばーちゃんなら何かできそうな気もしてたんだけどやっぱ無理?)
あれは地下通路ですよね。
てことはゾロやサンジが壁を壊しても海水の逃げ道はない?
おおお。
どきどきしますが、でもまあ、ルフィもいっている通り彼らなら絶対生き残ろうとします。大丈夫です。


それより、ルフィですよ、心配なのは。(ばんばん)
戦いの場は海上へ。
ルッチは仲間の命を逆手にとって、心配だろう、助けに行けとルフィを煽ります。
でもそれに対するルフィの答えは

「おれはおまえから目を離さねェ!!!」

ルフィ・・・・・・!!!(絶句)


仲間を信じ、船長をして自分が為すべきことをするために戦うルフィ。
とてもカッコよくて、とても素敵で・・・、でもどこか痛々しい感じがしてなりません。
どっかのバカとは当然器が違うんですが、
「勝てなきゃ誰も守れねェだろ!!!」
ルフィがホントに失うことを怖がっているように思えるのです。
ウソップの離脱でルフィは初めて失う怖さを知ったのではないですかね。
シャンクスの腕は麦わら帽子といつか会うという約束で補完されました。
兄のエースがいなくなってもきっとどっかで会えると信じて疑わなかったでしょう。
故郷の村も人々も自分の夢と引き換えに置いてきた物。
欲しいと望んだ仲間は多少強引でも(笑)ちゃんと手に入れて、邪魔をする奴らは蹴散らして、 ずっとそうしてこられたのに、ウソップだけはルフィの手を自分から離して去っていった。
遡ればそれは全て自分が青キジに負けたことに因ると考えたルフィ。
ホントは事態もウソップの心情ももう少しだけ複雑なんでしょうけどね。


こんなに強さに拘るルフィを見るのは珍しいです。
ギア2、ギア3によってルフィはとっても強くなりました。
でも、ルフィファンの方々からのお叱りを覚悟で言わせて貰えば、これってどこか危うさが漂う強さのような気がするのです。
なりふり構わず、それこそ自分の体なんかどうなってもいい、なんて考え方で強さを求めるのは、 今までのルフィとどこか方向性が違うように思いますが、どうなんでしょう。


今回のCP9絡みの話では、ウソップもルフィも共に「強さ」を求めています。
そしてどちらもじたばたと苦しそうにもがいています。
若いんだからそうやってもがくのも大事なのかもしれません・・・(おばちゃん的発言)。
でもね、ルフィ。
ゾロの凶暴な剣が、ミホークの優しい剣に敵わなかったように
強いことは大事だけど、確かに船長は強くなくちゃみんなを守れないんだけど、
ただがむしゃらに船長が一人で強くなればいいってことでもないと思うのよ。
ルフィの求める強さを、尾田っちはどうやって終息させてくれるのでしょうか・・・。


ルフィのギア3によって、ルッチは海に弾き飛ばされました。
このまま落ちたら泳げないから万々歳なんですが、絶対それはないかと。
月歩あたりで戻ってきそうです。
対するルフィはギア3ですよ、反動でちびっちゃくなってしまいますよ(理論はわかりませんけども)。
いっそ可愛さでルッチをKOしてやれ、とすら思う、腐った私の脳をお許しください。


最後に。
なんとなくルッチが見せた表情とかセリフとかに思わせぶりなとこがあるんですが・・・
これは考えすぎかしら?


2006/08/04




422話  「ロブ・ルッチ」


WJ表紙。
中央にどーんとルフィがいてくれることに、改めてワンピース人気を確信して嬉しい私。
あの羽のアクセサリーはルフィとナミお揃い?


扉絵。
巻頭カラーって、ホントに嬉しいv
今回もドラマがぎっしりです。
しかし真っ先に「チキチキ/マシン/猛レース」を思い出してしまったイタい私でごめんなさい。 ほらあのヒュードロ/クーペとかマジック/スリーとかキザ/トトくんとか・・・そんなのですよ。 ゾロの乗っているのがギャング/セブンの車に似てるからだと思います。
(これにウケてくださるのは同年代のあの方とかあの方とか・・・ですかね:笑)
いやいや、そんなマニアックな話題はさておき。


このチーム編成にまたまたドラマが見え隠れしております。(特に腐女子的には)
何故、ルフィとサンジなのか。しかもサンジの涼しい表情と勝負はどうでもいいようなあの態度は何なのか、気になります。
はっ、足か!?
足技を誇るサンジだもの、動力がひょっとして足こぎなのかもしれません。涼しい顔の下で、きっと一生懸命こいでいるのかも。うんうん。(まさか)
とにかくこれで海に落ちてもサンジが船長を助けてくれるから安心です。
ゾロが一人なのは真剣勝負だから・・・かな?(かなり険しい表情が物語っています)。
意外に彼も大人気ないとこがありますからね。
無事にゴールに着けるのかどうか、それが疑問、というか不安はそっと各自の胸の中にしまっておきましょう。
ところで、ハンドルにかけた指先に萌えました・・・ってゾロスキーさん、他にいらっしゃいません〜?
ロビン&チョッパーを組ませてよかったんでしょうか。泳げませんよ、2人とも。ナミ&ウソップ組と入れ替えてあげてはどうでしょうか・・・はらはら。


ではでは本編いきます。
いきなりのルッチ過去話。
えーと、今28歳なのですね。てことはロビンと同じくらい?
フランキーよりちょっと下。そして私よりもかなり下。(誰も聞いてません)
ルッチについては後ほど詳しく語るとして、なかなか凄絶な過去です。あ、やられた王国兵士と海賊にとってね。
「背中に5つの傷をもつ男」になってますよ。なんだか世界政府のマークみたい(笑)。


一方脱出組は海列車が動かず立ち往生。
機関士はいないのか〜〜〜ってことになってます。
機関士ってことはココロばーちゃん?
それと巨人族の2人は明らかに乗れませんよ。どうやってこの島から逃げるんでしょうか、どきどきします。
そして地下通路を駆けるゾロ・サンジ・ウソップ。
ウソップ、どうやら水の音が聞こえると必死に訴えてるようです。
でもサンジには相手にされてません。
ゾロ君は妙な感じを受けているみたいですが・・・・
なんてのんびりしてるうちに、ほら、前方から水が!
全世界のレディに愛を捧げてる男・サンジくんのポジティブシンキングにも感動しましたが、何気でその下の「クソ分厚い鋼鉄で固めて云々」の 状況分析力もすごいと思います。ただ今この場ではあまり役立ってはいないんですけども(もうそんな場合じゃない)。
そんなことをしてる間に、全員水に飲まれてしまいました。
見ていても苦しいんですが、悪魔の実の能力者はいないから、みんななんとか泳ぎ着けるかな・・・
って、あああっ!!!チョッパーがいたよっ!!!(大丈夫か!?)


ルフィとルッチの戦いは続行中。
いつルフィの体が反動で縮んでしまうのかとハラハラしっぱなしです。
そんなことになったら海兵たちの注目集めること間違い無しじゃないですか。
「報告します。麦わらのルフィが可愛くなりました!」って無線が飛び交ったりしてね(笑)。


ギア3の原理がイマイチまだわかってないんですが、他所様の感想などを総合してみますと、 要するに指をがりっと噛んでそこから空気を入れて骨を膨らませる技ってことですかね?
骨ごと膨張するおかげで、巨人並みの大きい部位を手に入れるってことでいいのかな。
骨風船には銃弾も効きません。固いんだと本人言ってますが、骨もゴムだよね?
びよよんて跳ね返すんじゃなくて、弾き返すの?
・・・いいんです。固いんです。ルフィがそう言っているんだから間違いない。
あとは読者が気力で読みきればいいんです。(笑)


戦いの舞台は海軍船に移ったんですが、それを見たサル上がりの中将の判断は全軍一斉砲撃でした。
ルッチなら大丈夫だろうという妙な信頼の下、船ごと、船に乗ってる海兵ごと、攻撃の命令を下します。
異論を唱える兵士は即座に撃たれ(最も痛がってる様子から撃ち殺されたのではなく足辺りを撃ち抜かれたのではないかと?) 、そこでサル上がりの言うセリフがまた憎らしい。


「一瞬の気の迷いで取り逃がした凶悪犯から未来を守れるのか?」


その徹底した正義は背筋が寒くなるほどです。
最も正義・・・という言葉は、(ルフィ側に立つ私たち読者にとっては)頷き難いところもあります。
例えば七武海としてクロコダイルを受け入れていた世界政府。
確かに傘下においたことで表面的な平和は保たれていた。でもその裏で、 アラバスタではその本人達ですら「気付かないうちに」市井の人々が苦しめられていたわけです。
誰にとっての正義、そして平和なのか。
「人々の未来を守るために」=「一億の賞金首をしとめるために」、その場にいる1000人近い兵士には喜んで犠牲になってもらおうじゃないか、 という考え方は、正義と言う大義名分を隠れ蓑にした、かなりイっちゃってる思想だと思います。
それを躊躇いもなく遂行する中将。
海軍将校ってみんなこんななの?だったらスモーカーや青キジは居辛いだろうなあと思います。


それで、そんな正義思想の結晶体とも呼ぶべき存在がルッチなんじゃないですかね。
王国の兵士云々の過去話なんて、結局はこの中将と同じ考え方でしょ。
子供の頃から「正義」の純粋培養をされてきたから、正義>>>人命になってしまってる。
人の命をどれだけ奪おうがもう何も感じてない・・・ってかそれが楽しくなってきてる?
ただねぇ、先週からちらほら見え隠れしてるんですが、ルッチがなんかありそうな感じがするんですよ。
表情とかちょっとしたセリフに、今までの冷徹な殺戮マシーンからなにか「ルッチとしての」感情が動いているような・・・。(それがいい方向に向かうとは限りませんが)
ルフィを見ていて何かを感じ始めたんでしょうか。
わかんないですけど・・・。


全部が終わってルフィたちが出航した頃、ルッチが甲板にひょっこり現れて
「私を仲間に入れてv」  
なんて言い出すことは・・・


ないないないないない。(ぶんぶん)


2006/08/9




423話  「人魚伝説」


扉絵。
麦わら一味は終わったので、また扉新連載かと思ってたらビビでした♪
少しすらっとしたかな?でも相変わらず気取らない可愛らしい王女さまですv
そうそう、スイカはね、そう持ってかぷっとかじりついてタネはぷぷぷっと吐き出すのがよろしい・・・なんて 微笑ましく見てたせいでしょうか、今回のタイトルはあっさりスルーしてました。
あああ、もっとこの意味をじっくり考えていたら、ラスト2ページであんなに衝撃を受けることはなかっただろうに・・・。


本編。
砲撃を撃ち込まれたルフィたちですが、ひゅるるるっと飛んで逃げられたのでルフィは無事でした。
でもですねっ、体がっ、体がギア3の反動でちっちゃくなっちゃってます!!
うわ、いろんな意味でどきどきします。
理屈も理論も全くわかりませんが、強さにはそれなりのリスクがあるということで一応の納得をしている私です。
ここでちびルフィが言うんです、
「なんで味方の軍艦撃つんだ!?バカか、あいつら・・・!!」
そう、ホントにバカだよね。たくさんの人間=命がそこにはあったのに。
これが世界政府とルフィの「正義」の違いだとつくづく思いました。
ルフィにこんなセリフを言わせる尾田っちがさすがです。


今回、ちびルフィは「逃げて」ます。
隠れねェと殺される、ですってよ、奥さん。
それだけ力も何もなくなってるってことなんでしょうが、いつでも猪突猛進だったルフィには珍しい行動ですね。びっくりしちゃった。
そんなルフィをじっと見つめるルッチ。こちらは月歩で砲撃から逃れてました。
いやいや、相変わらず真意の見えない奴です。


さて、今週気になったのが、ひとコマだけ出てきたヨコヅナ。
大好きなフランキーを救う、その目的を思い出してます。
皆が前しか見てない中、ヨコヅナはルフィやフランキーの残った後門の方向を見てます。
バスターコールは待ったなしだよ。戻るのか、戻るのか、ヨコヅナ!?(はらはら)
戻るのだとしたら、ヨコヅナが意外にキーパーソン、いやキーフロッグになるかもしれません。


橋の上では、スパンダに対峙するフランキー&ロビン。
最もロビンはバスターコールの恐怖に身が竦んで座り込んじゃってますが。
そんなロビンに気迫、そして気合を見せたフランキーの兄貴。
昔の力のなかった自分。
強大な世界政府相手に為す術もなくトムさんを守れなかった自分。
フランキーはずっとそれを引きずっていたんです。(トムさんの死・・・ってやっぱりホントに死んじゃってるのかな・・・。もしかしたら ここで再登場・・・なんて夢も見ていたんですが(涙))。
でも、やってきたルフィたちがフランキーを立ち上がらせてくれた。


「仲間一人のために誰一人躊躇することなく世界を敵に回す!胸のすく思いだ」


仲間を守るためなら相手が誰だろうと関係ない。
ルフィたちがそれをフランキーに教えてくれました。
そうして、再び機会を与えられたフランキーは自らの手でスパンダをぶっ飛ばすことができたんです。
悔しかったとか悲しかったとか、今までどこにもやり場のなかった怒りをこうしてぶつけることが出来ました。
(ざまみろ、スパンダ。まだ甘いぞフランキー、もっとやっちゃえ)


もう一人、立ち上がったのがロビンです。



「オハラのときとは違うもの。怖がることなんて何もない!!
私はもう・・・一人じゃないから!!」


泣きそうなくらい、強い決意のこもったセリフです(涙)。
バスターコールは拭えない恐怖のはずだけど、 あのとき強大な政府相手に泣くしかできなかった弱い自分を、ロビンもまた乗り越えました。
もう大丈夫だよね、ロビンも。
絶望的な状況なのに、二人のこんな顔に希望が見えてきます。


一方ルフィはルッチに見つかってしまいました。
なんだかいたいけな幼児を虐待しているようにも見えてきます。
ホントにこの体だと力がなくなっちゃうんですね。ちびルフィがむっとしながら、ぽかってやるのがものすごくツボでしたvv
とりあえず無事体は元に戻りました。
ルッチもルフィの攻撃が効いているようで、ダメージを受けてます。
こうしていよいよ、戦いも大詰め・・・なのかな。


心配なのが流されてしまった皆です。
逃げ場もなく、ただ溺れ死ぬのを待つしかないのか・・・
絶体絶命の大ピンチ。
そんな朦朧とした中で、ゾロは何者かに引っ張られているのを感じ、サンジは人魚を見ます。
人魚が助けに・・・!?


そんなドキドキ感でページをめくれば・・・

ココロばーちゃんが人魚!!!???



別に水中にいるわけでもなかったんですが、思わず私も白目剥いて何か吐き出しそうになりました。
すごいよ、尾田っち。あなたはやっぱり天才だって。


ココロさんが何かありそうな気はしてましたが、まさか人魚とは全く予想もしてませんでした(驚愕)。
人魚については以前から前振りはありましたよね。
魚人とは違うってこととか、グランドラインには人魚の島があってやがてそれも登場するみたいなこと、前に尾田っちがいってました。
それで、単純な私はいつ人魚は出るのかなと楽しみにしてましたが、
・・・・・・でちゃったよ。
それも何だかすごい状況で。


人魚さんがついているんですから、皆は大丈夫でしょう。
でも違う意味で危ないかもしれないです。
特にサンジくんとか立ち直れるかどうか・・・(完全に人魚に夢を抱いてるタイプ)


2006/08/22




424話  「脱出船」


扉絵。
「あの人は今」シリーズ開始ですか。
これから懐かしキャラのその後・・・みたいなショットを見せてくれるんでしょうかね。
くれはとドルトンさんたちとか、ヨサクとジョニーとか、マキノさんとか、ノジコとか・・・?
何だか楽しみですv
Shot1は空島のレディース(+1匹。実はノラも女の子だったりして(笑))。
コニスとラキなんて正反対の性格だけど、仲良くなってたのが嬉しいv
アイサは髪が伸びてずいぶん可愛らしくなりましたv


では本編。
フランキー&ロビンのアダルトコンビはあっさりと護送船を奪っちゃいました。
ロビン姉さんが本気になれば、こんなのわずかひとコマってもんです。さすが。
そこへみんなを抱えた人魚がダパァァンと登場しました。
今回もなかなかの衝撃的な映像でお届けされてます。


ココロさんはジュゴンではなくシラウオの「人魚」なんだそうですよ。
(ジュゴンは哺乳類(笑))。
シラウオってあれですよね、「まあ、まるでシラウオのような手ねv」と美しい指先に対して使われる形容。
すらりと伸びた・・・しなやかな・・・そんなイメージです。
・・・よりによって何故シラウオなんだ、ココロさん!?
いやいや、尾田っちのことです。ここにはなにか深〜〜〜い理由があるに違いありません。うんうん(と自分に言い聞かす)。
人魚も魚人みたいにいろんな種類があるようですね。へぇぇ。
そして30すぎたら尾ヒレが二股になって陸上生活ができるんだそうです。
もうなんでもありだな、グランドライン。


「バカ野郎!まだ本人が人魚だなんて言ってねェ!夢を諦めるな!!」
「人魚ってもっと・・・!!人魚ってもっとアレで・・・」
や〜め〜ろ〜、うぉううぉう、しくしく、どんどん、
現実の厳しさをつきつけられて、ただ泣きじゃくるサンジくんです。
ほらね、先週言ったじゃありませんか。彼は絶対人魚(マーメイドと読んで下さい)に夢を抱いてるタイプだって。
思いっきり夢が破られてショック受けてますが、でも彼の夢を叶えてくれる人魚もいるはずです。 早く魚人島に行って、サンジくんが嬉し泣きする場面が見られますように。(あるのか、そんなこと)
ここまで人魚ネタをふっているんです、次かその次あたりのシリーズできっと行きますよ、魚人島。


そんな大騒ぎをしつつも、佇むロビンに気付いたサンジ。
気を取り直してロビンに走り寄ろうとしますが、ナミ&チョッパーに突き飛ばされてマストの柱に激突。・・・てか刺さってます、大丈夫なんですかアレ!?
それにしてもサンジの髪がくるんくるんしてるのが可愛いですね〜v
柔らかいくせっ毛なんですね。だから濡れるとくるくるしちゃうの。これはちゃんと伸ばすのって大変です(自分もそうなんで)。
毎朝必死に撫で付けてるのかなと思うと何だか微笑ましいv


ナミとチョッパーはロビンに抱きついてよかったと泣いてます。ストレートにぶつけられた感情に、戸惑いながらも微笑んで礼を返すロビン。
帰ってきたんだと、こうして待っててくれた仲間がちゃんといたんだと、ロビンもようやく素直に受け入れることが出来たんですよね。
やっと「7人目」になれたんだと思えるのが嬉しいですv


もちろんロビンのことは一緒にほっとしてるんでしょうがそっちはナミやチョッパーに任せ、ロビンには声もかけることなく早速状況を確認するゾロ。
エニエスロビーは炎と怒号とに包まれだしました。さっきまで彼らがいた辺りはすでに火の海です。
動けないチョッパーを始め、あれこれと気にかかることはあるものの時間の猶予はありません。
今はロビンがいることで砲撃を受けてはいないけれど、エニエス・ロビーを全て破壊したら政府はロビンを取り戻しにやってきます。
そのときは白兵戦になること必至。
すでに戦いで傷ついてボロボロの仲間たち。
圧倒的な人数差。
状況はほとんど絶望的です。
だけどどんなことしたって彼らは生きのびなくちゃいけないんですから、まずは今できる最上の選択をしなくてはいけません。


船長は今、たった一人で戦闘中。
「橋の一本目の支柱の上階。
相手は当然”ハト野郎”、ロブ・ルッチだ」
ゾロはそこまでちゃんと把握しています。
ルッチの名前もちゃんと覚えていたんだなと妙なとこで感心しました。


「近いじゃねェか、手をかせば」
ウソップの意見は最もです。
すぐそこ、駆けつけられない距離じゃありません。
そしてルッチは強いけれど、ゾロとルフィ、二人なら勝てない相手じゃありません。
でも。


「やめとけ」


それがゾロの選んだ答えです。
「あの軍艦の群れがいつこっちを向いても逃げ道を失わねェようにおれ達はここでルフィを待つ!!
それでいいんだ。」


じっとルフィのいる方向を見つめながら静かに語るゾロ。
誰よりも自分に言い聞かせるように。
やっぱりのたうって燃えた映画「デッドエンドの冒険」の1シーンを思い出しました。
さあ、ここで燃えず(萌えず?)してなにがゾロル好きでぃ、べらんめえ。(いきなり江戸っ子?)
語りましょう、ばんばん行きましょう。
こんなとこまで読んでくれてる以上、貴女もゾロル好きさんですよね?
頑張ってついてきてください。


何にやられたかって、ゾロがちゃんとルフィの望みをわかっていることです。
今ゾロがすべきことはルフィのもとに駆けつけて一緒に戦うことじゃないんです。
どうにかして、この状況からみんなそろって(もちろんルフィも)逃げ出せるために、ゾロはゾロとして戦うこと。
そのために全力を尽くすこと、それがゾロの役割。
だって、もう仲間を誰も失いたくない、それがルフィの一番の望みなんです。
最もルフィはブルーノやルッチにはそういうこと何度も言ってますけど、仲間の前ではそのことを口にしてないですよね、確か?


ルフィは一人で考えて、一人で色んなもの背負おうとしています。
そして、ゾロはそんなルフィをちゃんと理解しています。
ウソップが去った夜だって、ずっとルフィの背を見つめていたゾロにはそれがわかるんです。 (ゾロルフィルター?そんなものばしばしですよ)
だからって「一人で背負うな」なんて、ゾロは言いません。
それは未来の海賊王に対して失礼ってものですからね。
欲しいもの全てを手に入れようとするのが海賊王。
そのためにどんな辛い目にあおうとそれは自身が選んだ道だもの、仕方ないんです。
だからゾロは何も言わないし止めないし、手を貸さない。
だけど「信じてる」んです。
0.000001%もルフィが負けるとか思ってない。
ルフィの行く道はまっすぐ海賊王に続いてると信じてるし、だから自分もその横にあり続けるために全力を尽くす。
当然のようにそうするゾロに、ルフィへの深い思いをみました。


こういうシーンを目にするたびに、ゾロってルフィが大好きなんだとつくづく思います。
ゾロルって意味だと嬉しいけど(笑)、カップリング云々を抜きにしてもすごく惚れ込んでると思う。
実際尾田っちはそういうつもりでゾロと言うキャラを描いてると思うんですよ。
だからこそルフィの出す船長命令には絶対服従だし(笑)、ルフィのいないこんなときには代わってみんなをまとめようとする。
海賊なんてなるつもりは全然なかったゾロをここまでにしちゃうルフィ。
ありがとう船長。
おかげで私はこんなに燃えています!


「”嵐”はこれからだぞ。!!!」


ええ、その通り。
ロビンは取り返したけど、まだまだ危機的状況は変わりません。むしろ余計ヤバくなってるんじゃないかと。
ゾロを始め、みんなにはふんどし引き締めて頑張ってもらいましょう。


長々とゾロル語りをしましたが、話を元に戻します。
「フランキーおめェの仲間達・・・」
と優しいサンジくんが心配したように(こうやってそっと周りを気遣うのがサンジくんですね)、 脱出すべく正門に向かった巨人&ガレーラ&フランキー一家の面々ですが、その前には軍艦3隻が先回りしていました。
海兵たちが脱出したのを見計らって一斉砲撃が彼らに向けられます。
みんなばらばらと崖下に落ちていきますが、 パウリーが電伝虫を手にして麦わらたちの状況を・・・ってのが助かるための何かの伏線になってるんじゃないかな?
それこそフランキーは、きっと背中を汗だくだくにしながらも笑顔でみんなの無事を信じてるんですから、 絶対無事でいてね。


ルフィVSルッチ。
これが最後だ・・・!! ってルフィのセリフにやっぱりどきどきします。
「おまえを倒すまで解除しねェ」
「力を使いきって死ぬ気か・・・?」
「先のことはわからねェ」
そんないっぱいいっぱいな戦い方がすごく怖い。
今まではどんなに苦戦してても、私としてはどこか安心して見ていられたのに今回はどうにも余裕がありません。


「ギア2!!」


ギアはあげられました。
ルフィの体がどうなっちゃうのか。
でもきっと勝つ。絶対に。
私もゾロと一緒にそれを信じて待ちたいと思います。


2006/08/31




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