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437話 「裸百貫」


扉絵。
珍獣(ひどい・・・)にはいっぱい仲間がいたんですね。
エネルがまた興味深そうに見ています。
おとなしくついてってるのが不思議なんですが、何か考えがあるのか・・・いや、たぶん何も考えてないんだろうな、この人。


では本編。
「状況はともかくも、フランキーがこの誘いにどう応えるのかとても楽しみです」
前回私はこのように締めくくりました。
それに対する回答がいよいよ示されます。(わくわく)
で。


「パンツを返せ」

おい。


第一声がそれか。
まあ、確かに重要事項ではありますけどね。
私の期待は一体なんだったのか。しくしく。
それはともかく、しっかり握り締めたパンツを盾に仲間入りを迫る船長。
そんなルフィに対抗し、パンツくらいで仲間入りできるかと下半身丸出しのまま波をバックにポーズを決めるフランキー。
すごいですねぇ、感心しました。
あ、フランキーにじゃありません。誰一人目をそらそうとしないウオーターセブンの人たちにですよ。 双眼鏡で見てるレディもいましたからね(笑)。


この作戦は男の中の男、もしくはド変態には通用しませんでした。
そこへお姉さまからの助け舟が入ります。
グラップ。(ぎゅっ)

すごすぎます、ロビンちゃん!!!(驚愕)

ためらいもなく握っています。うっすら笑みすら浮かべるその姿にただただ尊敬です。
さすが8歳の頃から高額賞金首として裏街道を歩いてきたお姉さま。
これくらいのことなんでもないんですね。
そりゃ相手がゾロやルフィなら喜んでやりますが(レッドカード!!)、なにしろフランキーですよ。 お風呂とか入ってなさそうじゃないですか、ねぇ?


それにしてもこの状況、女の私には絶対わからないので
「もげるわいなー」
「もぎりとれるわいなー、みかんの様に」
というスクエア姉妹の言葉から、幼い頃家族と行ったみかん狩りの光景にそれを重ねて想像するのみです(するな)。
痛いんだろうな。サイボーグでもそこはさすがに改造できなかったのか(前面なのにね)。


はっ、いけない、ここで重要なのは握ったことではありませんでした。

「『宝』を目前にした海賊に『手を引け』というのなら、
それなりの理由を言ってもらわなきゃ」

さらりとフランキー(=仲間)を宝に例えるロビンのセリフがいいなぁ・・・v
そして自らも「海賊」として要求するのがまた良い!(ばんばん)
表情もなんだか今までと違ってすごく爽やかなんですよ。憑き物が取れたとでも言うのかな、いろんなものから解放されたすごく伸び伸びした顔。
今まで大きなしがらみを背負ってきたロビンだからこそ、フランキーが一歩踏み出せない気持ちがわかるのかもしれません。
だからフランキーの口から理由を言わせてやることにしたんじゃないでしょうか。
それがどんな理由だろうとルフィが聞き入れないのはよく知っていますからね(笑)。


フランキーの夢を語ったのは本人ではなくアイスバーグでした。(また萌える・・・v)
それは夢の船を作ることではないのです。
作り上げた最高の船と共に、その冒険の旅を見届けること。(珍しく予想が当たった♪)
ただフランキーはトムさんが連れて行かれた「あの日」から、ずっと罪の意識を背負って生きていました。
トムさんの件を自分のせいだと悔やみ、せめてトムさんが愛したこの島を彼なりの方法で守っていくことが彼の罪滅ぼし・・・。
そんな彼をアイスバーグはちゃんとわかっていたんですね。
口じゃお前を許してないとか言ってたけど、とっくに許していたんです!
「たとえトムさんが許してくれても(最初から許してくれてますね・・・)、
おれがお前を許しても(萌えます)・・・何も変わらねぇんだろうな・・・」

「もういい加減に自分を許してやれよ、フランキー」

もうてめぇの夢に生きていいだろ・・・?
ココロさんが、ヨコヅナが、アイスバーグが、そして記憶の中のトムさんが。
幼い頃からずっとこの悪たれを見守ってきた人たちが、フランキーを飛び立たせようとしています。
そしてまた、
「あんたの幸せも考えたらダメですか!?」
フランキー一家の皆が、一生懸命彼の背中を押すのです。
もういいから、お前は許されているから、ここから歩き出して良いのだから、と。


情にもろいフランキーです、おまけに握られてる最中なので(?)、涙ぼろぼろ。
痛い痛いと絶叫するので、ルフィやチョッパーはロビンに離してくれるよう懇願。
「もげるわいなー」
「もぎりとれるわいなー、ブドウの様に」
みかんよりもぽろりと取れますからね、事態は切迫してるかと(笑)。
でも、ふふっ・・と笑うロビン。
やっぱりね。ロビンはもう握っちゃいませんでした。
「ずるいわね・・・涙を痛みのせいにして」
フランキーも、ロビンには敵いません。
さて、どうする、フランキー。


そこへ、ゾロとサンジがようやく登場。
いないなーと思ってたんですよね。そうか、ルフィとチョッパーはゴムゴムで先に飛んできたからこの二人はまだ町にいたんだ。
ロビンが握ったあのシーンを見なかったことは、少なくともレディに夢を抱いているサンジには救いだったかもしれません、うん、そう考えると良かった。
ゾロもあれ見ちゃったらロビンには一歩腰が引けるかもしれないしね(笑)。


二人の情報によると、向こうの海岸でじーちゃんが攻撃体勢しているらしいです。
何で向こうの海岸なんて行っていたのか、また迷子かという疑問はそっと封印しておくとして、 さあ、時間はありません。
ルフィ海賊団、いよいよ出航です。
パンツを返すルフィ。そして

「さあ乗れよ、フランキー!おれの船に!!!」

ばんばんとまた机を叩きたくなる、すっごいセリフじゃないですか!
手すりの上に腕組んで、堂々と立って、
そんでもって、「おれの船に乗れ」ですか!
これでこそルフィ、これでこそ我らが船長!!!

「仕方ねェ、世話してやるよ!
おめェらの船の『船大工』!!このフランキーが請け負った!!」

新しい仲間です。
たくさんの涙と笑顔に見送られて、ウォーターセブンを後にするフランキー。
そうです、ココロさんとアイスバーグは笑顔です。
だってこれはあのちっちゃかったバカンキーが夢へと旅立っていく大事な瞬間なんだもの。 笑顔で見送らなくちゃ。


ヘンターイ、と叫ぶ町の人たちのセリフで「帰ってくんだろ?」とさりげなく書かれているのがいいですね。
結局彼もまたみんなから愛されていたのかな、と思わせてくれます。
フランキーの仲間入りは罪の意識を背負って夢を押し殺している・・・という点でサンジと重ねてみていましたが、 このシーンではウソップやナミの旅立ちを思い出しました。


船大工が仲間になったところで、長かったウオーターセブン編も終了です。
それはさておき、フランキーはいつパンツを履くんでしょうか。
最もこの船のレディたちは決して目なんてそらしませんがね。


2006/12/21




438話  「プライド」


フランキーは仲間になりましたが、忘れてはいけません。
麦わら海賊団には「もう一人」いるんです。
自ら一味を抜けた彼がどうやって戻ってくるのかを(戻ることは前提)、尾田っちがどんな風に見せてくれるのかずっと気になっていました。


回想シーンから始まります。
海岸でウソップが一人戻る予行演習をしていたことを皆に告げるサンジ。
喜んで迎えに行こうとするルフィ、チョッパー、ナミ。
この辺り、ルフィは全然こだわりありません。
決闘のときかなり厳しいこと言っていたのでどうするんだろうとはらはらしてたんですが、やっぱりルフィはルフィなんだ(笑)。
しかし、
「誰一人こっちから迎えに行くことは、おれが許さん」
ゾロが3人を止めます。
おれが許さん、ですってよ。
あんた何様?(もちろん私はゾロスキーですよ)


ただ、ゾロのいうことにも一理あります。
ゾロは「筋」を通したいんです。
なるほど、これが先々週の出だしに繋がるんですね。
あのときはゾロはウソップを慮ってこんなセリフを口にしたのかと思いましたが、こうなってみるとゾロが一番に考えていたのは この一味のことだとわかります。
(というか船長のことですね、ふふふvv)


「間違ってもお前が下手にでるんじゃねェ、ルフィ」
(だからあんた何様だって)


「いいかお前ら、こんなバカでも肩書きは『船長』だ」
(そんなまるで自分の所有物のように・・・v)


「いざって時にコイツをたてられねェ様な奴は一味にゃいねェ方がいい・・・!」
(とさりげなく触る)


「船長が『威厳』を失った一味は必ず崩壊する!!」

(海賊経験がないのにちゃんとわかってるのね)


そんでもってキましたよ、奥さん。
今週のゾロルセリフですよ!


「普段おちゃらけてるのは勝手だが (←それを微笑ましく見てるくせに)
仮にもこのおれの上に立つ男がダラしねェマネしやがったら (←!!!)

今度はおれがこの一味を抜けてやるぞ!!」

ばんばんばん!!(声にならない叫びをお届けします)


おお、これがオフィシャルで明らかになったゾロのルフィ感ですか。
このおれの上に立つ男・・・あぁなんて腐女子のハートをくすぐる言葉でしょう!
とにかくゾロにとってルフィは「絶対」な存在なんですね。
面白いな〜と思うのは、別にゾロはルフィに力で負けたわけじゃないんですよ。
WJ王道パターンとして、強い奴ほど「おまえは初めてこのオレを負かした男・・・」とかいって相手の力量を認めるとあっさり仲間になるのがありますよね。
古くは男塾とかリングにかけろとか、その辺り。(マジに古いな。知ってます?)
でもゾロの場合はそういうんじゃありません。
どこだ、どこにルフィを「上」として認めるツボがあったんだ?
あの海軍の処刑場での出会いを思い出してみます。


命を助けられたこと?
うん、大剣豪になるために絶対死ぬわけにはいかなかったゾロですからね。
でもこれだけじゃ弱いな。あとはなんだろう。
ルフィが夢に純粋なところ?
それが自分と同じような大きな夢で、でもいつか絶対叶うと信じて疑ってないところ?
無茶苦茶だけど強いところ?
そのどれもが当てはまりますね。
うーん・・・。
うーん・・・。


なーんだ、要は一目惚れじゃん。(ぽむ)
わかりきってることを無駄に検証してしまいました。すみません。


そんな偏った見方はともかくも。(笑)
そういうわけで自分がそう決めた以上、ゾロにとってルフィは絶対的な主(ちょっと言い方が変かもしれませんが)であり、だからこそ「船長命令」には絶対服従なんです。
それがゾロの筋。
ただ同時に、やっぱりゾロは「もしルフィが自分にとって認められない相手となったらいつでも見限る」こともあるわけで、 その緊張感がこの二人らしくてたまりません。
くぅ〜〜vv(またスィッチが入ってるよ、私)


これはあくまでも私の見方ですけども、ナミやロビン、チョッパーたちはゾロとは違います。 彼らはルフィが好きだから傍にいる。だから何があってもルフィと別れるようなことはない。
ゾロもね、ルフィが大好きだと思います。ゾロルフィルターを抜きにしてもね。
でもゾロにとってそれと「従う」ことはまた別問題なんですよ。
好きだからついていってるんじゃない。「認めた」から従っているんです。認められなくなったら別れるしかないんです。どんなに好きだとしても。
だからこそ、ゾロは今回「ルフィ」という存在に重きを置いている。
ルフィの存在が軽くなることが許せないわけです。


「あのアホが帰ってくる気になってるのは結構なことじゃねぇか
だが(略)うやむやにしようってんならそれはおれが絶対に許さん!!」
また許さん、が出ましたよ(笑)。
ウソップが帰ってくることを望みながらも、筋を曲げることは許さない。
ちゃぶ台の前で丹前着て一家を睨みつけてる昭和初期の頑固親父を彷彿とさせます。


「一味を抜けるってのはそんなに簡単なことなのか!!?」
そうなんです。その通りです。
でも、ゴォッって擬音がなんか怖いんですけども・・・。
思わず床に刀突き立ててます。ゾロもここは引くわけには行きませんからね。


「ナミさん、今回ばかりは残念ながらコイツの言うことは正しい・・・!」
サンジは時々こうしてさりげなくゾロに賛成しますね。
デービーバックファイトのときもそうでした。
大好きなナミに逆らっても、男としてゾロのいうことを選ぶんです。
その辺が女子供とは微妙に違う。 私なんかにしたらナミと同じく、あとでゆっくり分かり合えばいいじゃないのと思いますけどね。
チョッパーは完全に思考がお子様ですが、ルフィはどうなんでしょう。
子供部分が多いから、よっしゃー迎えに行こう、となってましたが、ゾロの意見はちゃんと理解してるようです。


「こんなことを気まぐれでやるような男をおれ達がこの先信頼できるはずもねぇ」


「簡単なことだ、ウソップの第一声が深い謝罪であればそれでよし
・・それ以外ならもう奴に帰る場所はない」


「おれ達がやってんのはガキの海賊ごっこじゃねェんだぞ!!」


皮肉にもいつだったかウソップが口にしてた言葉です(チュウと戦ったときですね)。
これは海賊ごっこじゃないんだと。
その通りです。
だからこそ、海賊としては絶対譲っちゃいけないことがある。
ゾロのそれは「謝罪」でした。
意外にあっさりした答だなと思いました。
謝ればいいのか。
あれだけのことを船長に言って、おまけに決闘まで申し込んで、勝手に一味を出て行った。 そんなあれこれを謝るだけでみんな水に流すんだ・・・と仕出かしたことの大きさに比べて簡単な解決方法にちょっとびっくりです。
でもね、考えてみればそれだけにすごく難しいことですよ。
コトが大きいだけにどう謝ればいいのか。
しかも張本人が「誇りのウソップ」ですからね。
プライドだけは誰よりも高い。
さあどうなる。(どきどき)


ルフィは船長として、ゾロの言葉をちゃんと受けとめました。
そして待つことに決めます。
「黙ってあいつをまとう」
それがガレーラの宿舎での数日になるわけです。(この空白の時間にまた萌えそうだv)
結局ここではウソップは戻ってこなかったわけですが。


さて、時間は今に戻りまして、ガープことじーちゃん&海軍一行。
青キジもちゃっかりいます。手は出さないらしいけど。
結局海軍ですからね、報告しちゃったら上からの命令で、たとえどんなに爽やかに別れようがやっぱり捕まえに行かなきゃいけないらしいです(笑)。
それにしてもセンゴクをあいつよばわりするあたりに、じーちゃんの年季のほどがわかります。あの性格だからか出世はしてないけどね。


海軍が迫る中、船に戻ろうと町を駆けるウソップ。
「オレの第一声はこうだ。
『そんなに泣いて頼むなら戻ってやってもいいぜ』」
ゾロの思いとすれ違うのがもどかしく、また悲しいです。
ウソップはいつもの調子、いつもの軽さ。
それでいいの?
それじゃ戻れないのよ・・・(はらはら)。  ←ホントにいい読者だな、私。


一方ルフィたちはいよいよ出航です。
「いいのか、『もう一人』またないで」
フランキーが声をかけますが、
「待ってたさ」
笑いながら、汗だくだく流しながら、ルフィが答えます。
これがあいつの答えなんだって、まるで自分に言い聞かせような姿をじっと傍で見守るゾロ。


そこへ海軍が現れました。
「こちらじいちゃん、こちらじいちゃん」て、あんた、なんちゅう呼びかけですか。
「すまんがやっぱり海のモクズとなれ」
さすがルフィのじーちゃん、言うことが無茶苦茶です。
お詫びに(なるのか)じーちゃん一人で相手するらしいですが、この人の素手で砲丸投げてきます。
しかもそれが大砲で撃つより強いらしい。
もうもうどんだけ無茶苦茶なんですかーっ!!
悪魔の実は食べてないのかな。だとしたらすごすぎます。ただただ唖然とするのみですよ、じーちゃんてば。


そんなしっちゃかめっちゃかな中へ、ウソップが戻ってきました。
廃船島を船に向かって走りながら
「副船長になってやってもいいぞ」
「あのジョークしんじてねぇよな」
「多少のことは水に流してやるよ」
そんな軽い言葉を次々に叫びます。


いきなり船を傷付けられちゃたまりません。飛んでくる砲弾を皆で必死にかわす中、チョッパーはウソップが呼んでるぞと叫びますが、ゾロもルフィも聞こえねェと言い張るのです。 この二人がやっぱりいい。
まだ何も聞こえてません。
だってこれは二人が待っているウソップの「第一声」じゃないんだもの。
つくづくチョッパーはまだ子供だと思いました。
うんうん、わからないんだよね(微笑)。


そうかい、と彼らの思いを微妙に誤解するウソップ。
そこには深い絶望があります。
それで吹っ切れたんでしょうか。
「そっちがその気なら最後に一つ言わせてもらうぞ」
この期に及んで何を言う気か。

こ”め”ーーん!!

意地張ってごめーーん
おれが悪かったァーー (この辺濁音だらけなんですが、表現できません:笑)
一味を辞めるって行ったけど
アレ・・・取り消すわけにはいかねぇかなー


頼むからよ、お前らと一緒にいさせてくれェー
おれを仲間にいれてくれェー!!


ウソップ、すごいことになってます。
その顔は涙でぐしゃぐしゃ。原形とどめてません。
そこへ、伸ばされてきたゴムの手。(感動)


バカ野郎ー早く掴ばれーっ!!


こっちもぐしゃぐしゃでした(笑)。
バカはおめェだといいつつ、すっごく嬉しそうなゾロ。
その後ろで喜びの舞を舞うサンジ。
「あはは・・!カッコ悪いわねあんた達っ」
そういうナミさんは泣き笑いです。


なんかいろいろ考えたりもしましたけど、
嬉しそうなみんなの顔見たら全部吹っ飛んでしまいました。
この戻り方についてはきっと賛否両論あると思いますが、でもこれで充分なんじゃないでしょうか。
実際あれこれ予想立てたりもしましたけど、小難しいことは何も要りませんでした。
忘れちゃいけません、彼らは「麦わら海賊団」なんです!


ウソップが初めて自分から「船に乗せてくれ」と頼みました。
今までは「お前らに誘われたから」だったんです。
これでもう言い訳はできません(するつもりもないだろうけど)。
ようやく誰もが待ち望んでいた「3人目」の誕生です。
7人目も手に入れて、全く「雨降って地固まる」、その諺のまんまをいってますよね(笑)。

やっと・・全員揃った!!
冒険に行くぞ野郎共〜〜〜〜!!

今回は何も言葉は要りません。
このやっと・・ってルフィの言葉に頷きつつ、一緒に「おーっ!!」と叫んで締めくくろうと思います。
よかったよかった。


2006/12/21




439話  「3人目と7人目」


WJ表紙。
きゃ〜っルフィが海賊のかっこしてる〜〜vvと喜んだのですが、よく考えたらそれって当たり前でした。 落ち着け、自分。
そして付録のロングポスターですが、これはルフィを囲んで歴代の敵がいるって構図ですね。
マシラやショウジョウもいるのはご愛嬌?(『敵』ではないですよね)
広げたら圧巻なんですが、一度開いてみたら畳めなくなって苦労しました。以来開かずぱたぱたとせせこましく見るようにしています。
いいの。ほっといて。


来年は連載10周年なんですね。 へえぇ〜もう、という感じです。いまだに息切れせず、まだまだ道半ばの気がするのがワンピのすごいところ。
だってまだグランドラインの半分まで行ってませんもんね。
さぁ2007年はいろんな企画が控えているようですっごく楽しみです♪
でも尾田っち、無理しないでくれぐれも体には気をつけてくださいね。


カラー扉絵。
すごく素敵な構図ですねv
私は絵が描けません。描けても幼稚園児が描くような正面向きの人くらいなもんです。
だからこんな立体的な視線(俯瞰ていうのかな?)の絵を描ける人は神のように思えます。(実際神なんですがね、尾田っちは)
穏やかな色使いにほっとします。
ちっちゃな体で山積みの荷車を引くチョッパーの可愛らしさv
フランキー兄貴の赤海パン。
ルフィの少年ぽいの笑顔とそれを見つめるロビンの自然な笑み。
見ているだけでこちらも気付けば顔がほころんでしまってます。
ま、一人縁日のテキヤのようなカッコで抜き身の真剣を手に怖い顔して歩いている人がいますが。
それにしても何故この状態で本気手拭いを巻いてるんでしょう?
そういやアニキも怖い顔して外向いていますが、常に警戒を怠らずってところ?
穏やかだからこそ油断してないゾロとフランキーってことですかね、わかりませんが。


そしてタイトル。
これは思わず机をばんばん、てなもんですよ。
ついに、ついにの「3人目」・・・ここに来るまでホントに長かったですね。
この日のためにこのタイトルを取っておいた尾田っちの「深さ」に感動します。
でもこうなると「5人目」と「6人目」が気になります。
5人目はチョッパー、6人目はロビン・・・ですよね?
前回7人目(=フランキー)も手に入れて、って書いたんですが、例えばビビも仲間に勘定するとしたらロビンが7人目とか?
あぁ、でもビビのときに○人目はなかったもんな・・・。まぁそこまで細かく拘らなくてもいいんでしょうが。


時間がないので、今回はポイントを絞って感想書くことにします。
現段階でもすでに絞れちゃいない気もしますが。それはともかく。
まず一つ目はもちろん船の名前。その名も

サウザンドサニー号!(どどん)

「過酷なる千の海を太陽のように陽気に越えていく船」
そんな意味を込めてアイスバーグが名づけてくれました。
英語のmerryには「陽気な」という意味があります。
そして今回のsunny。意味は晴れ。
メリー号に続くサニー号。
いつだって明るくて陽気でわくわくでいっぱいの彼らに相応しい名前です。
微妙に韻踏んでるようですし、呼びやすいのがいいv
ゴーイングメリー号。
サウザンドサニー号。
サニー。
・・・・・・・・・・・・・・・(響きを噛み締めています)
(今後は「サニー号の甲板でゾロが刀の手入れをしていると・・・」みたいな文を書くことになるわけですよ、私なんかは)


アイスバーグさんのネーミングはさすがに大人。視点が広いです。
ルフィはもとより、フランキーやロビンですら子供っぽく感じてしまいます。
「暗黒丸」ってこんなあっけらかんとした船にそのブラックさはどうかと思いますよ、ロビンちゃん。
そして「ライオネル親方」ってのもどっからきてるんだ、由来は。
「ムッシュひまわり」には何気でドリーマーなサンジくんの可愛らしさを垣間見ることができました♪


お次はコビー。
わかっていたけど、彼はルフィにぞっこんですね(笑)。
ルフィさんかっこいいと心の中でワクワクするだけならともかくも、
「逃げてールフィさーん!!殺されちゃいますよォ!!」と叫ぶのはいくらなんでも海軍としてはマズいだろ。
まぁじいちゃんの船だからたいして問題にはならなさそうですが、一応ケジメとして一週間くらいメシ抜きになるんじゃないかと心配になってきました。
逃げられて大喜びしてるコビーの傍で、ヘルメッポが必死に抑えてるのが微笑ましいですv


そしてアニキ。
コーラで空を飛ぶ原理はアニキの体の構造と同じくらいわかりませんが(炭酸の勢い?)、なんかいいv


「お前らの乗ってきたGメリー号にできてこの船にできねェ事はなに一つない!
全てにおいて上回る!!」 自信満々のアニキ。でも次のセリフがいいんです。


「だが!!あの船の勇敢な魂は!!このサウザンドサニー号が継いで行く!!」
そりゃこんな言葉聞いちゃみんなあんないい笑顔しますって。このゾロの顔がまたいいじゃないですか!!
ちゃんとフランキーの中にもメリーが残っている。それが嬉しいですね。
いつかきっとこの船にもクラバウターマンが宿る。
そしてフランキーもその姿を見ることができるだろうと思います。


「破損したらおれが完璧に治してやる!!
船や兵器のことは何でもおれを頼れ!!
今日からコイツが!!お前らの船だ!!」


さすが最年長、みごとなアニキっぷりに惚れ惚れします。
これでウソップは狙撃手に専念できるわけで、そろそろ武器もパチンコから進化するのかなーとも思います。でも銃とか殺傷力の高い武器はあんまり似合わないかな・・・。


最後はお決まりの大団円です。
狙撃の王との別れを惜しむオイモとカーシー。
いい仕事の余韻に浸りつつ元の生活に戻っていくガレーラ三人衆。
残っても相変わらずお気楽なフランキー一家とその前にやってくるやっぱり面倒見のいいニューアニキことアイスバーグ。


そして。
場面は変わってお久しぶりのスモーカー。
准将に昇進してます。たしぎは少尉。
彼らは海軍が組織である以上、我を通すためには「地位」が必要だと考え、その方向で自らに力をつけることにしました。 確かに地位は高い方が好き勝手できますからね。某大将を見てるとそれがよくわかります。
全ては麦わら一味を倒すために。
まったく厄介な敵(と書いてライバルと読みましょう。この場合は)です。どっか微笑ましいんだけど。


それからこれは映画との絡みもあるのかな、の懐かしのアラバスタ。
そうか、彼ら(特にペルとコブラ)にとったらロビンはミスオールサンデーなんだ。
心配する気持ちもわからなくはありません。だって得体の知れない怪しさ100%の女だったものね。
それにしてもビビはいつ知ったんでしょう?ナミと文通でもしてるのかな。
そりゃ確かにショックはあるかもしれないけど、そんなことでビビのルフィへの信頼は揺らぎません。


「ルフィさんの頭の中は近くにいたってわからないのよ。
考えるだけムダ!(言い切った)
・・・ただし彼らのやる事は全て・・・信じられる」


ルフィが認めたならそれはきっと間違っていない。
それがビビがあの船の中で得たこと。
なによりビビはいつまでもあの船の「仲間」なんだものv


そしてみごとに海軍から逃げおおせた麦わら海賊団。
新しい船の芝生の上で、帰ってきたロビンとウソップ、そして新しい仲間に乾杯です。
あっ、ルフィの手が伸びてゾロと乾杯しようとしてる!!!(視点が歪んでますか?)
ゾロ、早く気づけ!!!酒ばかり見てるんじゃないっ!!


そして次回からいよいよ魚人島編・・・かな。
今年も拙い感想にお付き合いくださり、どうもありがとうございました。
人魚に寄せるサンジくんの夢はかなうのでしょうか。
以下来年に続きます、どうぞご期待ください(笑)。




2006/12/30




440話  「火拳VS黒ひげ」

めでたくも連載10周年に当たる2007年のワンピースはゼフの笑顔と共に始まりました。
そんなWJ感想です(笑)。今年もよろしくお願いいたします。


クソジジイってばとってもいい笑顔なんですが、これがまた予想と違ってニヤリでも、フッでもなく、『ぷぷっ』でした。それがたまりませんv
料理長が堰を切っちゃったものだから他も我慢しきれずに、そうしてバラティエはコックさんたちの爆笑の渦。
愛されてるなぁサンジ・・・。
だってこの人たちって、一日だってサンジのこと忘れていませんよ、絶対に。
毎日毎日ふっとした折々に
「サンジの奴今頃どうしてるかねぇ」
「そうだなぁ・・・元気でやってるといいなぁ」なんて、
フライパン揺らしながら語り合っちゃってたりするんですよ。
そんな愛すべき存在のサンジがあの手配書で帰ってきたんだから、可笑しくて可笑しくて。 でも元気に海賊やってるのがわかって、嬉しくて。
うーん、やっぱり愛されてるな〜、サンジ。


今週は新年一発目だというのに、気付けばルフィたちは誰も登場してないんです。
だけどものすごく嬉しい形で、どんなに彼らが周りの人たちに愛されていたか(いるか)再確認させてくれました。
前にも書いたけど、彼らはみんな大切なものを「喪失」していますよね。それは死という名の離別だったり、大切な人の腕や足だったり。
心に大きな傷を受けながらそれでもあんなにまっすぐ立っていられるのは、やっぱりそれを補って余りあるほどの愛を知ってるからじゃないのかな、なんて思います。


私事になりますがうちの三姉妹を見てますと、なにかにつけ口を出して育ててしまった上の二人より、 無条件にみんなで可愛がって育てた末っ子は全てにおいて腹が立つほどいつでも自信にあふれてて (例えそれが根拠のないものだとしても・・・orz)、なんていうか生き方に余裕があるんです。
話がそれましたが、だからルフィたちってばきっとみんながみんな、深く愛されて育ってきたんだろうな〜と伺えるのですよ。
その愛情表現がストレートなのか、多少屈折してるかはそれぞれありますけども。


ではそんないろんな親馬鹿の姿を見て行きましょう(笑)。
サンジは上記の通りで、次はルフィのフーシャ村。
相変わらず天然風味なマキノさんですが、「母」の愛は海より深いです。
世界を敵に回す凶悪犯。世界政府にケンカを売る海賊。
・・・だろうが、全くお構いなし。
「このコたち」で「ルフィのお友達」です。
ルフィが元気で楽しそうなのがただただ嬉しいんですね。
この器の大きさはある意味シャンクスより上かもしれません。
村長は・・・いつもこうやって怒鳴ってるけど、結局ルフィからは絶対目を離さないのね。
やっぱり貴方も親馬鹿仲間か。
それにしてもダダンて誰?これがじーちゃんがルフィを預けたって相手ですかね・・・?


シロップ村。
カヤがさらに落ち着いて綺麗になりました。
ウソップには悲しいかな親代わりの人はいませんが、彼にも全てを無条件で受け止めてくれる存在があるんですよね。
カヤなんて・・・あぁなんて健気なの。傷ついて帰ってきても全部治してあげるだなんて・・・。 幸せ者だな、ウソップ。(でもやっぱり鼻で見分けられてる・・・:笑)


シモツキ村。
オーイエー。初登場のゾロの故郷です。
日記でも少し書きましたが、シモツキ=霜月=11月ですかね。
私はゾロ目だからと思ってましたが、とあるサイト様で「11=士=サムライ」だろうと書かれていて、ぽむと納得しました。
そうかー。だから11にこだわるのかー。
コウシロウ先生はだいぶ皺が増えましたが、穏やかな人柄は健在です。
「たとえ何者になろうと・・・君の剣道を大切にしていればそれでいいです・・・」
そうやってまんま全部受け入れるのって本当に難しいんですけどね。
さすが、コウシロウ先生。
それにしても「凶悪犯」にあんなに素直に憧れてていいのか、子供たち。
手配書がまるでブロマイド扱いですから、世界政府の思惑なんざどこ吹く風、
世の中はちゃんとわかっているんだなぁと思いました。


ココヤシ村。
ここには今回の親馬鹿大賞さんがいます。
写真は引き伸ばすわ、世界政府に抗議の電話をかけるわ(しかもナミに求婚者が殺到するのを恐れて)、 おいおい、おっさん・・・。
でもね、あんないい顔して映ってたんじゃ、やっぱりナミを知る誰もが嬉しくなると思うのです。
ホントに自然な笑顔。
でもそんなノジコもまたいい顔して笑ってるのが嬉しいですねv


元ドラム、こと現サクラ王国。
予想通りというか、相変わらず現役ばりばりのドクトリーヌです。
チョッパーがいなくなって、今はラパーンに乗ってきてるんですか。この傷はあのときのお父ちゃん(いやお母ちゃんかも)ですね。 人相は悪いけど、義理堅いいいラパーンです。
ドルトンとある意味和める会話が最高〜。やっぱり栗ご飯がすきなのか、ドルトン。
チョッパーの手配書を見、
「顔が見れたら何だっていいさね・・そうかい・・・何よりの便りだよ」
意外に素直な言葉でちょっとびっくりでした。
でも・・・ホントにこの人はチョッパーのこと深く愛していたんだな・・・と思います。
絶対屈折してるけど。


さぁ、新しい地名が出ましたよ。
白土の土地「バルティゴ」、ここはクーデター一派の根城ですね。
そして正真正銘の「親」の登場です。
革命家、モンキー・D・ドラゴン。(なんだか違和感ばりばり)
どんどん駆け上がっていく息子に父は何を思うのでしょう。
「思うままに生きろ、ルフィ」
父として、という響きはあまり感じません。
男として、というのでもなく、やはり革命家としての言葉としか受け取れないですね、今のところ。
この人が何を世界に求めているのかまだわからないので迂闊なことは言えませんが、どうにも策略家っぽいような・・・?
なんとなくルフィを息子としてよりも、新しい時代のうねりを起こすきっかけの一つとしてしか見てないようにも思えるのですが、さぁどうでしょう。
ちなみに私のこういう予想は当たった例がありません。(がく)
そこまで冷血非道でもないか。
何たってルフィの父さんですからね、熱い男であって欲しいです。


一方、忘れかけてましたがエースVS黒ひげ。
にーちゃん、やっぱりカッコいい〜〜〜〜〜!!(ばんばん)
しかもルフィの名前聞いて即座に顔色変えちゃうあたり、エースもまた親馬鹿の一人ですな。
それはともかくも、エースと黒ひげの戦いは息が詰まりそうです。
だって展開的にエースってやばくないですか?
元々ロギア系の能力って体が実体化しないから、卑怯だよな〜ってくらい強いんですが、 メラメラなんて能力は自分は傷つかないし相手は燃やされちゃうし、さらに強いですよ。
でもほら、ここで思わせぶりに勿体つけて登場するのが「闇」の能力。
ヤミヤミの実ですかね。ロギア系の中でもまた異質とか言ってますよ。
なんだろう、あの闇の中に吸い込まれちゃうのかな。出られないんだったら炎でも敵わないかも・・。
エースがなんだか負けそうで(だってここで黒ひげが負けるなら彼が出てきた意味ないしね)、ハラハラします。


それにしても「悪魔の実図鑑」なんてものがあるんですね〜(笑)。
形はともかくその能力まで誰が調べたんだか・・・ねぇ?


2007/01/11




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