さてどうしたものかとルフィが腕を組みつつ考えていると、
静かな船内のどこかからガタガタという音が聞こえてきました。
耳をすませば、どうやら音はキッチンの方からするようです。
「誰かいるのかな?」
ルフィはキッチンに向かうことにしました。
ガチャリ。
「よお、ルフィ」
キッチンのドアを開けたルフィを迎えたのはウソップでした。
「あれ、サンジじゃねえのか!?」
予想と違う人物がいたことにさすがのルフィもちょっとびっくり。
「サンジなら買出しに行くって船を下りたぞ」
ウソップが外を指差しながら答えました。
それにしても。
ルフィが辺りを見回せば、キッチンの中はものすごい散らかりようです。
椅子は倒れ、引き出しは開けられ、調味料のビンも散乱しています。
こんなのサンジに見られたら地の果てまで蹴り飛ばされるでしょう。
「おまえ何やってるんだよ!?」
思わず沸いた想像にげっそりしながらルフィが尋ねると
「おおルフィ、よくぞ聞いてくれた!!」
ウソップがものすごい勢いで縋りついてきました。
「ナミがこの部屋で大事な宝石を一つ失くしたらしい」
「で?」
「で、オレ様はそれを探すよう言われたのだ」
要は命令されたのだから胸を張って言うことでないのでしょうが、
それをこうして堂々と言えるのがウソップらしいところです。
「そんなのサンジが探すんじゃねえの?」
目をハートにしてそれこそ血眼になって。彼なら喜んでするでしょうに。
「ナミはサンジに借りを作るのが嫌なんだと」
じゃオレならいいのかよ、とウソップは
この場にいないナミに一人裏手でツッコミを入れてます。
さあ、ルフィ、次はどうする?
もうちょっとウソップと話そう
やっぱ甲板を探してみるかな
気になる倉庫を見てこよう